It’s show time！ (ページ29)

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和side

和「見つかった？」

翔ちゃんに声をかけてから30分後、電話が来た。

翔「うん、見つかったよ。Aのエレベーターにいるから来て！」

和「今行く、ありがと。」

良かったぁ。見つかって。
龍くんの両親怖くてさ、ビビっちゃう。

病室に入った時はさ、もう死ぬかと思ったね。

和「龍くん検査しよっか～」

って入ったらいないんだもん。笑

でも、今までは静かに検査も治療も頑張ってたのになぁ。急にどうしちゃったんだろう。

和「ごめん！」

翔「ううん、大丈夫。ね、龍くん。」

龍「...」

龍くんは床にペタンと座って今にも泣きだしそうだ。僕怒ってないのになぁ...

和「龍くんお部屋戻ろっか？先生怒ってないからね。」

そう言うとゆっくり微笑んだ龍くん。
発作も今のところ出てないね、良かった。

翔「あっ来た。俺も行くよ。」

ということで、一緒に5階へ。

あと1回で着く...って所で

ガタン！！！

っとすごい音がして...どうやらエレベーターが止まったようだ。

龍「なにっ.....」

和「大丈夫、大丈夫。先生もいるし、翔先生もいるからね？」

翔「...」

あらら、こっちの方が重症かもな。

こんな状況で、落ち着いている自分にビックリする。

翔ちゃんは周りをキョロキョロ...

和「ほら、翔ちゃん。ちょっと落ち着こ？」

翔「...って...」

分かってる、分かってるよ？
龍くんの呼吸がだんだん早くなってっているってこと。

翔ちゃんも十分乱れてるけどね？

それでも龍くんを優先したい気持ち。
じゃあちょっと頑張ってよ？

和「手伝ってくれる？」

翔「ん...。」

不安だよね。

携帯も繋がらなければ、水分も薬もない。

こんな状態でどうするんだ...