石切丸:見テイル ページ10
『最近ね、誰かに睨まれてるような気がしてならないの。寒気すら感じるくらいで』
「おやおや、それはいけないね。何か悪いものでもついちゃったのかな」
近頃、誰かに睨まれているような感じがするのに、周りを見渡すといつも通り、ということがよくあった。
あまりにもそれが多くなったもんだから、石切丸に頼もうと相談してみたのだ。
『はらきよする？』
「はらきよ？」
石切丸は優しいので結構好いていた。浅葱色や鶸萌黄色がよく似合う、包容力のある彼はいつも私を甘やかしてくれる。
今だってお菓子くれたし、対処法も考えてくれてるし。
「祓ってみるから、明日もおいで？」
こうして、私は石切丸がいつもいる部屋に通うことになったのだけれど、
全くと言っていいほど改善していないのだ。
むしろ悪くなっているような気さえする。
「主ー！こっち手伝ってー」
『おっけーい』
また、睨まれている。しっかり見た訳じゃないから、もしかしたら私の方がおかしいのかもしれないけれど。
厨とか大広間とか、とにかく広いところならどこでも。刺すように、鋭い視線が投げかけられる。
『石切丸……やっぱり見られてる』
「これは困ったね。」
石切丸の所に通いつめ、一ヶ月となった。
もしかしたら霊などの仕業じゃないのかも、とも思ったが本丸の皆を疑うことなんてできないし……
『青江に斬ってみてもらおうかな』
ぽろり。無意識に言葉が落ちた瞬間に、またゾッと悪寒が駆け巡った。
ここでは今までなかったはずなのに。
今までで一番の恐怖を感じた私は、石切丸に言った。
『石切丸、いま睨まれ……………っ！！』
否、言おうとした。
見上げた石切丸の顔を見て言葉を失ったのだ。
目を細めて強く、鋭くこちらを睨みつけていた。
彼が、私のことを。
「……あーあ、ばれてしまったら仕方がないね。そう、貴方をずっと見ていたのは私だよ。」
『な……んで』
そう問えば、石切丸は口角を上げて「愚問だよ」と笑った。
元々綺麗な顔だちをしていたから、ぐっと艶やかに見える。
「好きだったんだ。他の者に触れさせるのが憎たらしくなるくらいにはね。」
ずっと待ってたよ。私のものになる日を。
ちょっと焦りすぎたかもだけどね。
そう言うとへたりこんだ私の体にぐっと密着した。逃げる足はもう動かせない。
顔にさらりと彼の髪の毛がかかる。くぐもった熱っぽい声が、耳元で聞こえた気がした。
「いただきます」
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みゆ - 亀甲さんお願いします！ (2018年7月15日 20時) (
レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 初めまして！紅桜と申します！以後お見知りおきを！…それはさておき……皆のヤンデレ姿がもう最高でした！！！何回か昇天しそうでしたよw← それと、リクがあるのですが…源氏兄弟と亀甲さんをお願いしても宜しいですか？ (2017年10月20日 4時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
前田かよ(プロフ) - 由良ひよ子さん» 初めまして！ドキドキを提供できているようで、とても嬉しいです！前田くん可愛いのに男前で素敵ですよね〜〜、リクエスト承りました！ありがとうございます！ (2017年7月30日 2時) (レス) id: c21384857f (このIDを非表示/違反報告)
前田かよ(プロフ) - 椿さん» 大満足して頂けて本当によかったです…！数珠丸さんの美しさハンパないですよね！今後ともどうぞよろしくお願いいたします、リクエストありがとうございました！ (2017年7月30日 2時) (レス) id: c21384857f (このIDを非表示/違反報告)
由良ひよ子(プロフ) - はじめまして！更新されるたび、ドキドキしながら見てます！実は私も初鍛刀の前田くん推しでして……リクエストで、前田くんをお願いします…！お忙しい中すみません… (2017年7月29日 22時) (レス) id: f4a22c3ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：前田かよ | 作成日時：2017年3月24日 14時
