蛍丸:俺ダケノ ページ8
＿＿平等に愛そうと思った。皆が好きだから。
でも彼は以前言った。
「主は……俺だけのだよ」
初めにそう言い放った時の蛍丸の顔が忘れられない。
どこまでも無垢に、残酷に、極めてなんでもないように。
それでいて独占欲を剥き出しにしたような、あの薄笑いが、頭を離れない。
＿＿確かに、常にぴったりと私の側を離れようとしないことに疑問を感じていた。
時折見せる執着心に、違和感を隠せなかった。
それでも、知らないふりをしていたのだ。
触れないで、目を逸らそうとしていた。
それが誤った選択だったなんて、誰が教えてくれただろう。
誰も、教えてくれやしなかった。
＿＿＿＿＿＿＿
「あっ主っ！！なんで！？どうして俺を万屋に連れていってくれなかったの！？何も言わずに外出なんて……！！」
ドタドタと廊下を駆け、万屋から帰還した私に一目散に向かってきた蛍丸は、焦りと怒りが入り交じった顔をして問いただしてきた。
その必死さに、ふいに恐怖を感じた。
そして、蹴りをつけなければいけないと、ぐっと唇を噛んだ。
『っ蛍丸、そろそろ私だって他の子とも外出したいの！』
「………………は……？」
＿＿沈黙。
隣にいる短刀たちは、心配そうな様子で無言で立っていた。
蛍丸はというと、俯き
ギリ、と歯ぎしりをして
短刀たちをギラリと睨み付けた。
「………………じゃあ、いいよ。」
なんに対しての「いいよ」なのか。
彼は何も教えてくれないまま踵を返して行ってしまった。
……そのまま蛍丸が自室に籠って出てこないまま、夕方になった。
夕食に呼ぶべくして、気まずいとは思いながらも彼が籠る奥の部屋へと足を進める。
コン、と障子枠を軽くノックする。
あまりにも静かなので、『……蛍丸。』と呼んでみたが返事はこない。
仕方ないので部屋に入ることにした。
でも、おかしい。だって、布団に＿＿
＿＿＿＿蛍丸が、いな
ザンッ
と後ろに振り向いた先で地を割くような音。
見ると、ギラリと妖しく光る大太刀が畳に無惨に食い込んでいた。
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みゆ - 亀甲さんお願いします！ (2018年7月15日 20時) (
レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 初めまして！紅桜と申します！以後お見知りおきを！…それはさておき……皆のヤンデレ姿がもう最高でした！！！何回か昇天しそうでしたよw← それと、リクがあるのですが…源氏兄弟と亀甲さんをお願いしても宜しいですか？ (2017年10月20日 4時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
前田かよ(プロフ) - 由良ひよ子さん» 初めまして！ドキドキを提供できているようで、とても嬉しいです！前田くん可愛いのに男前で素敵ですよね〜〜、リクエスト承りました！ありがとうございます！ (2017年7月30日 2時) (レス) id: c21384857f (このIDを非表示/違反報告)
前田かよ(プロフ) - 椿さん» 大満足して頂けて本当によかったです…！数珠丸さんの美しさハンパないですよね！今後ともどうぞよろしくお願いいたします、リクエストありがとうございました！ (2017年7月30日 2時) (レス) id: c21384857f (このIDを非表示/違反報告)
由良ひよ子(プロフ) - はじめまして！更新されるたび、ドキドキしながら見てます！実は私も初鍛刀の前田くん推しでして……リクエストで、前田くんをお願いします…！お忙しい中すみません… (2017年7月29日 22時) (レス) id: f4a22c3ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：前田かよ | 作成日時：2017年3月24日 14時
