55話 ページ7
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時間はあっという間に経って、私は今日で大学を卒業する。
これからは警察学校に通うのだ。
卒業式には当たり前のように研二くんたちが来ている。
『よく似合ってる。この長い髪も見納めなのが寂しいよ』
「ありがとう。さすが研二くんチョイスだね。
それはしょうがないよ、しっかり今日目に焼けつけといてね。」
『お前ほんとに心残りとかねえのかよ。』
「ない!だって、やっと警察官への1歩だよ?」
『そうかよ…。まあ、卒業おめでとう。』
『うん、おめでとうAちゃん。』
「ありがとう!!これから会いづらくなるけど、よろしくね。」
そう言って彼らと別れて友達と写真を撮った。
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撮影タイムを終わって研二くんの車の助手席に座ると何やらトランクのほうへ向かう。
『はい、これ。
それとグローブボックスも開けてみな。』
そう言われてじんぺーくんと研二くんから1つずつ花束をもらう。
「可愛い!!!ありがとう、絶対飾る!!!
で、グローブボックスだっけ?…これ、箱?」
『喜んでくれて良かった。
そうそう、ほら中身見てみなよ。』
そう言われて箱を開けると男女に人気なブランド店の時計。
しかも私が目をつけてたけど、少し高くて諦めた時計。
「うそなんで!?」
『前Aが欲しいって言ってたろ。』
「言ったけど…それもう1年以上前だよ?」
『けどお前が定期的に時計調べてたの知ってたし』
「!!!…もう、2人とも大好き!!!
ほんっとうにありがとう!!」
色まで考慮してくれたのか、これなら働き始めても使えそう。
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直接自宅近くの美容院に送ってもらって、彼らに感謝を伝えて車を降りる。
肩につかないほど短い髪を見て自分が自分じゃないみたいだ。
頭が軽いのが嬉しくて、ルンルンで家に帰る。
花を飾って、今日撮った写真を見ながらダラダラしていると近くからクラクションの音がした。
何事だろう、と思いつつ窓の外を覗くと駐車場に1台の見慣れた車。
急いで外へ出ると彼はいた。
『来たか。
!?…久しぶりだな。卒業おめでとう。』
「零さん、お久しぶりです。
ありがとうございます。けど、急すぎ。」
もうお化粧だって落としてしまったのに。
『悪い。時間が見つかるかわからなくて。』
「大丈夫ですけど、…なにその顔。」
『その』
「ん?」
『短いのも可愛くて見惚れてた…』
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あまね(プロフ) - 🟥さん出てくるのも待ち遠しい‼️ (10月9日 15時) (レス) @page14 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 読みながらときめきで倒れそうでした!続きを心待ちにしてます!! (7月3日 13時) (レス) @page14 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
仁(プロフ) - めちゃめちゃ好きです!!!続き楽しみに待ってます!!! (5月30日 22時) (レス) @page14 id: 4e6b429b64 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 👍 (2023年4月9日 12時) (レス) @page12 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ。 - 続き楽しみにしてます!!!!! (2022年12月26日 21時) (レス) @page12 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そば粉 | 作成日時:2022年7月18日 11時