7話 ページ8
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気がつけば体育祭も終盤、残すは団対抗リレーのみ。
私はじんぺーくんと一緒に出場者の集合場所に向かう。
「これで1位になったら体育祭優勝。絶対勝とうね。」
『あたりめえだろ。』
互いに拳を握って、コツンとぶつける。
ぶつけたとこまでは良かったけど、結局恥ずかしくなって目をそらす。
『Aちゃん、じんペーちゃんなんでそんなに静かなの?』
「『うわっっ!?』」
『驚かせんなハギ!!』
「そうだよ研二くん!!」
…ちょっとタイミング良かったけど。
「てか、絶対負けないからね!!」
『お、燃えてるね。俺も負けないよ。』
『そりゃあ優勝狙えるからな!』
『いや〜狙わせないよ。それに青団が勝つためには青団が1位で俺らが3位以下じゃないとでしょ?』
今は赤団が83点で青団は79点。ちなみに緑団が71点、黄団は68点。
リレーの得点割り振りは1位が10点、2位が7点、3位が5点、4位が3点だ。
研二くんが言うとおり、私たちが逆転優勝をするには最低5点の点差を埋めなくてはならないのだ。
「………研二くん手加減してよ」
『え〜負けず嫌いで手抜かれるの嫌いなAちゃんがそんなこと言うの?』
「やっぱり全力でやって!!!!研二くんの全力でも勝つから!!!」
『A…』
「あ、ごめん…売り言葉に買い言葉、的な?」
『まあ、ハギは最初っから手抜くつもりねえよ。俺らが勝つ。そんだけだ』
「うん、そうだね。じんぺーくんに勝たせてあげよう。」
『はいはい、その辺で終わらせてね。勝つの赤団だから。
よし、じんぺーちゃん向こう行くよ。』
『ん、おう。A、待ってるぞ』
「ふふ、おう。」
うちの学校の走順は、
3年女子から始まり、1年男子→2年女子→2年男子→1年女子(私)→3年男子(じんぺーくんたち)の順。
つまり私はじんぺーくんとのバトンパスにかかっている。
…ちょっと盛った。
けど、まあ重大なのだ。
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よーい…パンッ!!!
いよいよ始まった。
青団はスタートダッシュを決め、1位でバトンを繋げる。
青団を追って黄、赤、緑と続いている。
差は詰められたものの、順位は1位をキープしたまま次は私。
一緒に走る黄団の代表の子は陸上部の時期エースと言われている子。
けどこっちにだって意地がある。抜かせたりしない。
「ふぅーーー。」
心を落ち着かせて、軽く走り出す。
『辰巳!!!』
私は1位でバトンを受け取った。
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そば粉(プロフ) - ヨザクラさん» ありがとうございます!!これからもソワソワしていただけるように書いていきます!警察学校組登場まであと少しお待ちください! (2022年6月3日 8時) (レス) @page18 id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
ヨザクラ(プロフ) - とても面白いです!続きが気になってソワソワします!全員にフラグ立ってーーー!!!頑張ってください!楽しみにしてます! (2022年6月2日 9時) (レス) @page14 id: f4c5d262a2 (このIDを非表示/違反報告)
そば粉(プロフ) - ひええそんなこと言ってくださる柑橘類様尊すぎませんか(?)ありがとうございます!!そのお言葉がモチベーションになります!!! (2022年5月31日 0時) (レス) id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*@馬鹿同盟(プロフ) - えっ尊いですね(?) 応援します! (2022年5月29日 19時) (レス) @page6 id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そば粉 | 作成日時:2022年5月27日 11時