4話 ページ5
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時間が経つのはあっという間で、気がつけば2人は中学3年生、私は中学1年生になった。
ピンポーン
『はよ。おいAーはやくしろよー』
『Aちゃんおはよう。時間はあるから急がなくていいよ。』
「…ん、ごめん。今行く」
これは私たちの日課。毎朝3人で登校するので、予定の時間までに来なかった誰かの家まで迎えに行くのだ。
朝がめっぽう弱い私のためにあるような日課だ。彼らのおかげで何回遅刻をせずに済んだかわからない。
途中だった準備を急いで終わらせて玄関のドアを開ける。
ガチャ
「おはよ、研二くんじんぺーくん。待たせちゃってごめんね」
『それは全然気にしてないんだけど、待ってAちゃん。』
「んえ?」
『前髪、割れてるよ』
「わっ」
『うん、いい感じ。可愛いよ』
「っありがと、はやく学校いこ」
『待て、靴紐ほどけてる。危ねぇだろ』
「あれ昨日も結んだのに…。よし、ありがと」
最初のほうこそこの日課に対して不満を持つ女の子たちはいたけど、すぐに誰もそんなこと言わなくなった。
2人はバレてないと思ってるみたいだけど、私は2人がその子たちに圧をかけたことを知っている。
方法までは知らないけど、私と目があったら青い顔をして逃げていくのだ。そうとしか考えられない。
今回が初めてというわけでもないし、実際私もこれによって助かったことがあったので、知らないフリをしておまかせしてる。
ちなみに今日は体育祭。
じんぺーくんと私は同じ青団、研二くんは赤団。
「負けないよ研二くん!!ね、じんぺーくん!!」
『おう!!俺らが圧勝だからな!!!』
『ふーん、そんなこと言って負けても知らないよ?』
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私が出るのはリレーと障害物競走。
じんぺーくんと研二くんは2人仲良く騎馬戦とリレーらしい。
じんぺーくんは絶対上に乗せたくないなあ、うるさそう。
なんて考えているとアナウンスが入った。
《只今より、3年生の騎馬戦が始まります。》
“きゃああああああ!!!!!”
“頑張ってえええ!!!”
女子生徒の歓声が大きくなったと思ったら主役が登場していた。
王道イケメン、研二くん派(赤団)
優しいとこもある一匹狼、じんぺーくん派(青団)
爽やか塩顔イケメン、佐藤先輩(緑団)
暑苦しい面白い濃い、浅井先輩(黄団)
「じんぺーくん頑張れ〜」
『!!!おう!!』
…喜んでる手前申し訳ないけど私本当は浅井先輩派なんだよ。
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そば粉(プロフ) - ヨザクラさん» ありがとうございます!!これからもソワソワしていただけるように書いていきます!警察学校組登場まであと少しお待ちください! (2022年6月3日 8時) (レス) @page18 id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
ヨザクラ(プロフ) - とても面白いです!続きが気になってソワソワします!全員にフラグ立ってーーー!!!頑張ってください!楽しみにしてます! (2022年6月2日 9時) (レス) @page14 id: f4c5d262a2 (このIDを非表示/違反報告)
そば粉(プロフ) - ひええそんなこと言ってくださる柑橘類様尊すぎませんか(?)ありがとうございます!!そのお言葉がモチベーションになります!!! (2022年5月31日 0時) (レス) id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*@馬鹿同盟(プロフ) - えっ尊いですね(?) 応援します! (2022年5月29日 19時) (レス) @page6 id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そば粉 | 作成日時:2022年5月27日 11時