2話 ページ3
・
研二くんに会いに行けない日が1週間ほど続いた翌日、家のインターホンが鳴った。
家の中から窓の外を覗くとそこには研二くんと怖かった彼がいた。
生憎その日は我が家の子育てルール<週に1回お留守番>の日で、いつも出てくれる母は買い物をしに行ったばかりだった。
お留守番中何かあった時はお母さん、お父さん、研二くん家の順に電話をしなさい、というルールがあったためお留守番の日は萩原家にも伝わっている。
なので研二くんは私が留守番していることを知ってて彼を連れてきたんだと思う。
なんならわざわざ留守番中で私が出るしかないのを狙って来たんだろう。
再生と書かれたボタンを押すと声が聞こえた。
『Aちゃーん!いるんでしょ??開けて欲しいな〜』
「…研二くんだけでいい」
『あぁ!?』
『あー、ほらじんぺーちゃん落ち着いて。
そんなこと言わないで、ね?研二くん開けて欲しいな』
「…ちょっとだけだよ」
昔から私は研二くんにとことん弱い人間なのである。
怖いのが着いてきたとしても、研二くんがわざわざ家に来てくれたのは久々のことでとても嬉しかったのだ。
ガチャ、と重たい扉を押して2人がいる玄関へ出向いた。
「なあに」
『Aちゃん、こいつがAちゃんに言いたいことがあるんだって。聞いてあげて?』
『…』
『ほら、じんぺーちゃん。自分で言いなよ』
『…』
「もうお家戻っていい…?」
『だああああ!!!
…この前は泣かせて悪かった。っその、ずっと見られてたのが気になって…』
「…へ」
彼の口から出た言葉は私の予想とは真逆で謝罪の言葉だった。
謝り慣れてないのか、彼の顔は少し赤かった。
私が驚いて何も言えずにいると彼は少し気まずそうに私の顔を見てきた。
『寂しかったらハギと俺と3人で一緒に遊べばいいだろ…』
「…ふふ、いいよ。しょうがないから遊んであげる!!!」
『あ、こらAちゃん』
『ハギこいつ可愛くねぇ!!!』
今思い出してもこの時以上に可愛い彼はいない。
・
これがもう1人の幼馴染み、じんぺーくんとの出会いである。
・
1550人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そば粉(プロフ) - ヨザクラさん» ありがとうございます!!これからもソワソワしていただけるように書いていきます!警察学校組登場まであと少しお待ちください! (2022年6月3日 8時) (レス) @page18 id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
ヨザクラ(プロフ) - とても面白いです!続きが気になってソワソワします!全員にフラグ立ってーーー!!!頑張ってください!楽しみにしてます! (2022年6月2日 9時) (レス) @page14 id: f4c5d262a2 (このIDを非表示/違反報告)
そば粉(プロフ) - ひええそんなこと言ってくださる柑橘類様尊すぎませんか(?)ありがとうございます!!そのお言葉がモチベーションになります!!! (2022年5月31日 0時) (レス) id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*@馬鹿同盟(プロフ) - えっ尊いですね(?) 応援します! (2022年5月29日 19時) (レス) @page6 id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そば粉 | 作成日時:2022年5月27日 11時