42話 ページ43
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「…やだな降谷さん、この世界に生まれてきてありがとうなんて！なに言って『本当に？
何度だって言うよ、君はもう1人じゃないんだ。
不安にならなくていい。僕がいる。』
顔が彼の胸元に埋まる。
我慢していた気持ちが途端に溢れ出る。
「っ、ずっと1人で不安で、寂しくて…」
『うん』
「時間が経つほどみんな私のなかで大きな存在になっていって、そんな想いが募る度に助けたいって思ったんです。
っけど、私は無力だから！…もし私のせいで助けられなかったらって考えると、私は何のためにこの世界に生まれてきたのかもわからなくなってきて…！！それでも命を投げ売ることは怖くて！」
『うん』
「なんで私だけこんなに辛い思いしなきゃいけないのかわかんなくて、自分のこともこの世界も嫌いになりそうでしんどかった…」
涙が溢れて止まらない。彼のシャツの胸元のシミがおおきくなっていく。
『本当にありがとう。
話してくれたことも、ここまでの選択も、この世界に生まれてきて僕と出会ってくれたことも、ありがとう。
辛かったな。それでも逃げずにこの選択を出来る君は誰よりも強い。
無力だなんて言わないでくれ。
この世界も君自身のことも嫌いにならないでくれ。
君は誰よりも強くて、誰からも愛されるべき存在だ。』
「っ、はは、なにそれっ」
『僕の気持ちだよ。
…涙を流しながら笑うなんて器用だな。』
そう言って私の目から溢れる涙をティッシュで優しく拭う降谷さん。
「ん…絶対お化粧落ちちゃった。見ないで…」
手で顔を覆うとすぐに手首を掴まれる。
『可愛いから問題ないさ…ほら見せて』
「やだ」
『はやく』
「ふふ、もう…」
力では勝てなくて諦めて手をどかす。
『やっぱり可愛い。それに笑顔が1番だ。』
「！あ、涙止まってる…」
『…もう言い忘れたことはないかい？』
「うん、大丈夫です。ありがとうございます
…零さん。」
『！？…君はホントにずるいな。
今日は家に帰らない選択肢はあるか？』
「ないです！！心臓に悪い冗談やめてください！」
『冗談か…』
・
・
そう言いながら真っ直ぐ家まで送ってくれた零さん。
「今日は嬉しかったです。ありがとうございました。
また連絡します…零さん。」
『自分から呼んで照れないでくれ。
いつでも待ってるよ、A。じゃあ。』
そう言って車を出す彼。
1番ずるいのはあの人だ。
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そば粉(プロフ) - ヨザクラさん» ありがとうございます！！これからもソワソワしていただけるように書いていきます！警察学校組登場まであと少しお待ちください！ (2022年6月3日 8時) (
レス) @page18 id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
ヨザクラ(プロフ) - とても面白いです！続きが気になってソワソワします！全員にフラグ立ってーーー！！！頑張ってください！楽しみにしてます！ (2022年6月2日 9時) (レス) @page14 id: f4c5d262a2 (このIDを非表示/違反報告)
そば粉(プロフ) - ひええそんなこと言ってくださる柑橘類様尊すぎませんか(？)ありがとうございます！！そのお言葉がモチベーションになります！！！ (2022年5月31日 0時) (レス) id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*＠馬鹿同盟(プロフ) - えっ尊いですね(？) 応援します！ (2022年5月29日 19時) (レス) @page6 id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そば粉 | 作成日時：2022年5月27日 11時
