四十四、 ページ44
Hokuto side
�眞呂�薬を飲み始めてから二週間。
北斗「荷物まとめた？」
�眞蓮屬Δ鵝�
副作用も最初の頃に比べたらある程度収まって、予定通り明日、樹の屋敷へ帰ることになった。
北斗「…その杖さ、綺麗だよな」
�眞蓮屐�」
北斗「いや、前々から思ってたんだけど」
�眞呂両鵑蓮∩澗里�焦茶色の簡素なつくりになっていて、
持ち手の付け根から下にかけて、藍・紅・黄色の模様が螺旋状に施されている。
�眞蓮屬海譟▲献Д掘爾�作ってくれたんだ」
北斗「…あいつこんな器用なこと出来んのかよ」
�眞蓮岼娚阿世茲諭�…だからとっても大切な物」
そう言って立て掛けてある杖を掴もうとし、そのまま倒してしまう。
少し悔しそうに顔を歪めた�眞呂留�手は痙攣していた。
・・・
Yugo side
翌朝、まだ日が昇る前に樹とジェシーが迎えに来た。
この二週間の間もふたりは何度も見舞いに来てくれて、薄れていく斑点とは対照的に苦しみ続ける俺を優しく支えてくれた。
樹「ほら、荷物貸して」
ジェシー「こーちはコッチだよ〜」
樹に荷物を預けたのを見計らってジェシーは俺の手を引き、そのまま器用に俺を背負おうとした。
�眞蓮屬─�？いいよ、杖使えば何とか歩け…」
ジェシー「無茶言わないの！足だって麻痺してるんでしょ？うちまで歩けっこないって」
�眞蓮屐弔任癲�
樹「お前の体調考えたら、一刻も早く屋敷に着いた方がいい。コイツ自分から背中向けてしゃがんでるんだから、これ幸いと思っておぶわれとけ」
そこまで言われると反論のしようがない。
でも、俺だって一応大人なんだし、人前でおんぶされるのは恥ずかしいんだけどな…。
北斗「一応、月に一回は体調見に行くから」
慎太郎「またその時ね、こーち」
わざわざ門の外まで見送ってくれた北斗と慎太郎。
…慎太郎が俺とジェシーを見てニヤニヤしていたのには気付かなかったことにしよう。
紫と橙の入り混じった曙の空を見上げる。
最後に大我の顔を見たかったな、なんてことをちょっとだけ思いながら、
大きな背中に体重を預け、そのまま目を閉じた。
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作成日時：2020年7月30日 22時
