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なんだ。
僕は少し恥ずかしくなって、目線を逸らした。
アジア人の男って、欧米人から見ると子供っぽく見られるしな。
欧米で人気なのはセクシーだったり、
筋肉がしっかりしたワイルドな男だったいうし。
いや、ちゃんと筋トレしてるし、
お腹だって割れてる…ちょっと平均より細いだけで。
無意識にお腹を触っている自分に気がつき、慌てて手を離した。
やめたやめた。
ご飯を食べよう。
サラダの器を取ろうとすると、
女性がデザートのチョコレートガナッシュケーキの皿を手に取っていた。
女性は目をキラキラと輝かせ、
ひとくち口にすると、とろけるような笑みを浮かべた。
一人なのに、美味しそうに食べる人だなぁ。
食レポでもできそう。
一般車両の三倍以上する、
ビジネスプレミア席の切符を
買えるくらいなのだから、
もっと美味しいものを食べたこともあるだろうに。
現実的なことを考えながらも、
目は彼女の表情を追っていると、女性の視線と鉢合わせてしまった。
「どうかしましたか？」
「あ、えーと、コ、コーヒー！
好きですか、紅茶とどっちが？」
なんでカタコト……。
あまりの恥ずかしさに耳が熱くなる。
「コーヒー飲めないので、紅茶のままで大丈夫です」
「ああ、そうなんですね」
「あのー、砂糖余ってませんか？
紅茶も甘くないと飲めなくて」
紅茶もってことは、
コーヒーも苦いから苦手なのかな。
微笑ましい気持ちになりながら、
一緒にもらっていたスティックシュガーの口を切った。
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作者名：ちよこれいと
| 作成日時：2023年6月11日 22時
