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演奏が一息ついたところで、拍手が飛び交った。
その音で僕はハッと我に返った。
演奏が終わっても、耳には余韻が残っているようだった。
ブルリと体が震えた。
寒空の下で立っていたからか、
すっかり僕の体は冷え切っていた。
夕暮れの四時。
小腹が空いたけれど、
軽食をつまんだら夜ご飯が食べられなくなりそうだ。
周りの観光客が手にしているものを見ていると、あるものが目に入って、Aに尋ねた。
「温かいワインは飲める歳ですか？」
「合法的に飲める25歳です」
なんだ、二歳しか変わらなかったのか。
てっきり初めて記念の多さから
Aはもっと年下だと思っていたのだが、見た目相応の年齢だった。
「よかった、ちょっとあのベンチで待っててね」
少し離れた屋台で
甘さ控えめの白ワインベースと
定番の赤ワインベースのモルドワインを購入する。
僕は甘いものをあまり飲まないけど、
白ワインベースならさっぱりとしていて飲めそうだった。
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店員が用意している間に、
周りを眺めていると、ふと二軒先の屋台が目に入った。
「あ」
さっき見てたスノードームここにもあったのか。
あちこち歩き回っていた時に、
Aが遊んでいたスノードームを売っている屋台が目に入った。
初めて記念日にこのくらいならプレゼントしてもいいかもしれない。
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作者名：ちよこれいと
| 作成日時：2023年6月11日 22時
