今日:47 hit、昨日:18 hit、合計:29,667 hit
小｜中｜大
・ ページ2
・
こんなことならマネージャーに
一人席の予約をして貰えばよかった。
僕はちいさくため息を吐いた。
プライベート旅行だし、と
マネージャーやメンバーの手を
煩わせるのが忍びなくて、
訳がわからないまま自分で無理やり
ネット予約してしまったことを悔やみながら、向かい側をチラリと見る。
つばの長いキャップ帽から
癖毛なのか長いウェーブの黒髪をはみ出した女性。
色白の肌は陶器のようにつるりとして、
帽子の影になっているもののスッとした鼻筋は整っている。
日本人みたいな黒髪だけど、
異国っぽい雰囲気だなぁ。
色褪せた空色のデニムに、
クリーム色のパーカー、
その上に着た黒のボアジャケット。
首元にごついヘッドフォンをぶら下げ、
荷物はいろんなシールが貼られたギターケースのみ。
一見、路上ライブでもしてそうな
ミュージシャンの格好だけど、
カラフルなスニーカーが鮮やかで、
どことなくラフなおしゃれさが漂っている。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 296人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちよこれいと
| 作成日時：2023年6月11日 22時
