【wrwrd】あまのじゃく【cn】 (ページ4)

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荷物を下ろす前に書庫に向かう。
到着したことを書庫にいる方へ伝え、納品書とともに商品を確認してもらう。
確認後やっと搬入できるのだ。

コンコンッ

重厚なドアをノックすると中から「どうぞ」と返事が帰ってきた。
私自身初めての納品だ。
粗相のないようにしなければ、と深呼吸してドアを開ける。

「いつもお世話になっております。ヴィユー書店のAと申します」
「…あれ？今日はローランさんは？」
「はい、父は少し所用がありまして…」

ぎっくり腰になりました、なんて恥ずかしくて言えないなと思いながら顔を上げて驚いた。

「そうですか。それは残念です。いつも面白い文献の話を……」
「…エ、エーミール様？」
「？？はい。私はエーミールですが…」
「あ、し、失礼致しました！」

慌ててもう一度頭を下げる。
まさか幹部の方がいるなんて思いもしなかった。
それに父さんはエーミール様のことなんて一言も言ってなかった。
いつも？
毎回納品の時エーミール様にお願いしてるのかあの人は！

(不敬罪で捕まってしまえ！)