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第34話 ページ36

賞金首ハンターとして活動し、5年が経った。
現在私は19歳。今はとあるアパートの一室を借りている。

賞金を懸けられるような凶悪犯相手に私が戦えるのかと心配だったが、なんとかなっている。

寧ろ臆病で慎重な性格のお陰で生存出来ているのかもしれない。慢心した人間から脱落していくのがこの世界だ。

オーラも順調に集まっている。
元の世界に帰るまであと3,4年はかかるだろうが、ペースとしては悪くはないと考えていた。


今日の夜も仕事だ。

相手はB級賞金首。
10代の女性の血液を飲むのが好きだとか。そのため吸血鬼と呼ばれている。

女性が被害に合うのは必ず夜。今晩に仕留める予定だった。

ブラックコーヒー…ではなく、甘いココアを片手に、パソコンで出来る限りの情報を得る。

その作業中、テレビで流れるニュースを聞き流していた。

«クルタ族が虐殺され、緋の目が多く市場に流通し__»

クルタ族という聞き覚えのある単語に、パソコンの画面から顔を上げる。

ニュースの見出しには、"クルタ族128名死亡"の文字。

«やはり緋の目を狙った犯行でしょう»
«そもそも緋の目とは一体どういうものなんでしょうか»
«クルタ族は感情が昂るとですね、その瞳を美しい赤に染めるのです。これは世界七大美色の一つとされています»

アナウンサーの女性の質問に、評論家と思われる男性が受け答えをしていく。

ああ、もうそんな時期なのか、と他人事のように考える。

クルタ族の虐殺。

唯一の生き残りであるクラピカが、幻影旅団に復讐を決意したきっかけとなる出来事だ。

原作が近づいてきていると感じ、少しの焦りが生まれる。

落ち着け、焦ってもいいことなんてない。
それに今は原作軸の5年前。まだ時間はある。

『さて、そろそろ行こうかな』

外はもうすぐ日が落ちそうだ。
パソコンを閉じ、テレビの電源を消す。
ココアを飲み干した後のマグカップは…後で洗おう。

ナイフを数本携えて、玄関の扉を開けた。

第35話→←*第33話



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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです!!応援してます!!!! (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです!!!待ってます!!! (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き楽しみにしてます! (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナキサ x他1人 | 作成日時:2021年8月27日 15時

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