＊第33話 ページ35
"またもや美術館襲撃"
"大勢の犠牲者、生存者は0か"
"美術品はもぬけの殻に"
"盗賊集団の名は、幻影旅団"
「おいおい、すっかり有名人じゃねえか！」
「ま、あれだけ暴れたしねー」
にしてもあっちぃな、とウボォーが団扇代わりに新聞で風を扇ぐ。
その新聞の1面には、爆発のような跡を残した美術館の写真で飾られている。
確かに、もうすぐ夏真っ只中だ。空調がないこのアジトは暑すぎる。
冷気に当たろうと冷蔵庫を開ける。ついでに"アレ"も食べようかと中を確認した。
「げっ…」
ない。
目当てのものが見当たらない。
「おい、誰か俺のプリン食べただろ」
しかも犯人は複数いる。
3つ冷やしていたはずが、すべて消えていたためだ。
「フィンクスが食べてた」
「フィンクスよ」
「あ！？お前らも食べてただろうが！」
シャル、フェイ、フィンクスの3人が犯人だとすぐに判明した。正直予想はついてた。
「名前書いといたはずだけど？」
「見てなかたね」
「見えてなかったから仕方ないな」
「そうそう」
「無理があるだろ、その言い訳は」
前にも食べられたため、目立つように蓋にドでかく書いた記憶がある。あれが見えないはずが無い。
「そう怒んなよ。また盗んでくればいい」
「あれは行列ができるほどの有名店のプリンだぞ。しかも期間限定で数量限定」
「うわ、これはまた面倒くさい」
勝手に食べておいて面倒くさいとはなんだとシャルを睨む。
肩を竦める仕草を見せた後、また違うの用意しとくから、と言った。
「次のターゲットになる場所、調べといたよ」
誤魔化すように話題を変えてきた。
これ以上怒っても仕方が無いので誤魔化されてやる。
その説明を聞いて作戦を立てていくが、次の仕事も決行に問題はなさそうだ。
「シャル、それはいいんだけどさ。Aの件はどうなったの」
「あー、それがまったく情報がないんだよね」
「…そ」
やっぱハンターライセンス取らないとダメだねー、とシャルは軽い口調で呟くが、その声には落胆の色が混じっている。
マチもそれ以上は語らなかったが、一瞬眉を顰めたことから、その心情を察することは出来た。
シャルの情報網に引っかからないということは、身を隠している可能性が高い。
彼女の性格からして、一般人として生きていくものだと思っていたが…ああ、と納得した。
結局あいつも、俺達と同族だったというだけだ。
「クロロ。もしAを見つけたら、どうするの？」
その問いには、答えなかった。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
