第27話 ページ29
『えぇと…ヒソカさん…？』
「ヒソカで構わないよ♡敬語も結構」
『う、うん…』
彼の言葉に頷いたものの、正直呼び捨てタメ口の仲になりたいとは思えなかった。
そう、彼はヒソカ=モロウであった。
歳は同じくらい…もっと上だろうか？クロロと近いかもしれない。
若い姿に違和感はあるが、既に立派な奇術師ではあるようだ。
これは少し困った事態かもしれない。
ヒソカと交流を持てばいつか玩具として殺されてしまうし、旅団に私の情報がいってしまう可能性も高くなる。
逃げてきたため、どんな顔をしてクロロ達に会えばいいのか分からない。会いたいけど会いたくないというのが今の気持ちだった。
しかし、これはもう仕方ないと割り切るしかない。お互い自己紹介をしてしまった。
用は何かと問えば、どうやら彼は私に興味を持ったらしい。
「それにキミ、念が使えるだろう？」
『まあ…でもまだ基礎的なことしか出来ないよ』
「みたいだね♤」
その言葉に、え？と声を漏らした瞬間、私の体が彼に引っ張られ、いつの間にか腕の中にすっぽり収まっていた。
…さては"隠"で見えないように私に《伸縮自在の愛》をくっ付けたな。
「"凝"くらいは使えないとね♡」
『初対面を抱きしめるなんて、ヒソカってプレイボーイなんだね』
「そういうキミはマイペースだな…♧」
なんだか呆れられた気がする。
異性に抱き締められるような経験がないため、少しドキドキしてしまう。相手は快楽殺人犯なのに。
『ね、離して』
「んー、どうしようかな♡」
明らかに私を揶揄っている。離す気は無いようだ。でも殴るのは気が引けるし、腕から抜け出せたとしても《伸縮自在の愛》がくっついているはず。
困りながらも彼の顔を見上げ、離せと目で訴えると、
「ああ…そんな目で見ないでおくれ…♡」
と興奮した顔に変わった。しかも、硬いものが私のお腹に当たっている。硬いものがなにかは言わずもがなだ。
原作とちっとも変わらないなこの人。昔からこうなのか。
なんで自販機の前でこんなことしてるんだろうと現実逃避をしかけた時、ようやく腕が離され、自由になった。
「ククク、今日はこれくらいにしておくよ♤」
キミと戦える日を待っている、と言って、彼は去っていった。
『気まぐれだなあ』
戦うのは真っ平御免だけど。
…さて、ジュースは何がいいかな。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
