第26話 ページ28
天空競技場…通称"野蛮人の聖地"。
一日平均4000人の腕自慢が世界中から集まり、観客動員数は年間10億を超える。
『でっかぁ…』
地上251階、高さ991ｍ。
世界第4位の高さを誇る建物と言われるだけあって、見上げると首が痛くなる。
日本に帰れると知ったあの日から1ヵ月。
私は独学で"発"を習得した。水見式をした結果、予想通り特質系であることが分かった。
しかしまだ自分の必殺技は分からない。
あの本には、"私達異世界人は技は元々決められていて、自分で決めることは出来ない"と書いてあったので、ひたすら探ってみるしかない。
とにかく、基礎である四大行は習得できた。お金も充分に溜まった。
ということで、飛行船に乗って天空競技場までやってきたのだ。
「こちらに必要事項を記入してくださいね」
長蛇の列に並び、漸く受付をすることが出来た。用紙に名前などを書き込んでいく。
ファイトマネーは最初は152ジェニー、50階で5万、100階で約100万、150階を超えると1000万以上。
100階を超えれば個室も貰える。
『勝って、わざと負けてを繰り返せばずっと個室に住めてお金もいっぱい…？』
いや、それは流石にずるいか。
しかし、200階以上はファイトマネーが無し、名誉のために戦うしかないのだ。
云々悩んでいると、「1842番、2301番の方、Aのリングへ！」というアナウンスが耳に入る。私の番号だ。
椅子から立ち上がり、リングへと向かう。戦いとなるとやっぱり少し緊張してしまう。目立つのも避けたいが…。
「ガキじゃねぇか！あいつラッキーだな！」
「お前が来る場所じゃねぇぞ！」
もう目立ってる。
『一気に50階かぁ』
試合には難なく勝ち、掌に乗っている152ジェニーの小銭を見た。折角だからジュースを買って贅沢しようと自販機の前に立つ。
数ヶ月前には飢え死にしそうになっていたとは思えないほど贅沢である。
『どれにしようかな〜っ』
「ねぇ、キミ♡」
『オレンジよりはりんごかなあ』
「…♤」
いややっぱりぶどうの炭酸もいいかもと悩んでいると、とんとん、と肩を叩かれる。
誰だろうかと振り返れば、赤い髪に奇術師のようなメイクをした男の子。
「やあ♡」
ニコリと笑顔を見せるその顔とは対照的に、私の顔は引き攣りそうになった。が、なんとか抑えてみせたのだった。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
