＊第40話 ページ42
「ねぇ、クロロ…早くしようよぉ」
あー、ハズレ引いた。
不快な猫撫で声で腕に擦り寄ってくる女に、今すぐ殺してやろうかと考える。
しかしすぐに殺さなかったのは、この女の容姿が理由だった。
「うーん、どうしようかな」
「も〜焦らさないでぇ」
「はは、ごめんごめん。分かってる」
女の身体をベッドに押し倒すと、甘ったるい香水の匂いが鼻を抜ける。
この声と性格は正直気分が悪くなる、が。
黙らせれば十分だ。
「…ッか、はッ！？」
喉を潰せば、女は目を大きく見開いて、はくはくと口を動かしている。
きっと何が起こったかも分かっていないだろう。
「見た目は悪くないけど、顔はやっぱダメだな」
顔が見えるとどうしても萎える。
ピンポイントで顔が似ている女はそうそういないから仕方がない。見つけるのは難しかった。
それこそ、彼女本人でなければ。
まだ両手で喉を抑えて苦しんでいる女をうつ伏せにひっくり返した。これでいい。
この長い黒髪がこの女を選んだ理由だった。
「うん、いいね。これなら楽しめそうだ」
.
＿＿＿＿＿
「クロロの好みって分かりにくいよね」
「そうか？」
あの後女を殺してアジトへ戻ると、また遊んできたのかと仲間に揶揄われる。
仕方ないだろ、こっちは欲求不満なんだ。
漸く彼女の影が見えてきたが、まだまだ情報が足りない。
ハンターライセンスを手に入れたことで、あいつもハンターになっていることは確認できたが…上手い具合に情報が隠蔽されていて足取りが掴めない。
慎重な性格は相変わらずのようだ。
手に入った彼女の顔写真にはいつも世話になっている。
「黒髪が多いのは分かるけど、顔とかはバラバラじゃない？」
「顔はどうでもいいからな」
「はぁ？わかんねーなー、美人のがいいだろ」
そこから俺は可愛い系が好きだの、綺麗系が好きだのと論争が始まる。そのグラビア写真集はどこから取り出したのか。
大して興味も持てなかったので、先ほど寄り道して盗んできた本を開いた。
「クロロはあれだ。あの顔だしよ、女が勝手に寄ってくるからこだわりがねぇんだろ」
「あーなるほど…それかブス専？」
「それだ！」
「おい」
聞こえてるぞ。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
