生まれ変わるなら女の子 (ページ10)

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ドラケン『おいイヌピーこれやっといてくれー』

乾『分かったよ』

ドラケン『千國いつも出向いてもらってありがとな。』

「いやいや、俺の所来ても臭いオッサンしか居ないし俺もこっち来たら乾くんの顔も見れるしいいんだよ！」

俺らは27歳になった。

ドラケンは高校卒業後に乾くんとバイク屋を始めた。

俺はこの中性的な顔のおかげで

ビジュアル系バンドを組ませてもらっていたが

中々売れないのと歳も歳になったので

工場に就職した。

ドラケンの近くに行きたかったが

バイクに興味はなかったのでせめて部品を…

といった感じで就職したが

意外と仕事が合っていたらしく

今や工場で働くと言っても工場内に居るのではなく

こうして出歩いたり工場長の補佐をさせて貰っている。

「そうだ。今度結婚する事になったんだけどさ」

ドラケン『は！？そもそも女いたの！？』

「まー遊んでたみたいな感じだったから言わなくても良いかなーとは思ってたから言ってなかったよ。」

乾『千國女関係ズサンだもんな。』

「乾くん！？」

ドラケン『なにお前が驚いてんだよ。イヌピーが正しいぞ。』

「あー。そうなのか。まあ、2人に出来れば出席して欲しくて…」

忙しかったらいいよ！と付け足したが

行かないわけないと言って貰えた。

「乾くんモテそうなのに結婚しないの？」

乾『今はいいかなって』

ドラケン『そもそもイヌピーは結婚しなさそうな感じするわ。笑』

「そっかー！」

なんて仕事の話やプライベートな話をして

バイク屋を後にする。

次は××、○○で工場に帰るのか〜と

資料を見ながら歩いていると人にぶつかってしまった。

「あ、すみません。」

顔を上げると見た事のある顔が．．．

「え、あなたは．．．」

どこかへ行こうとするので腕を掴み名前を呼ぶ。

「覚えてますよ！九井くん！」

見た目はかなり変わってしまっているが

彼だと分かった。

九井『お前、千國だろ？』

「そうそう！」

三途は元気？と聞こうとしたが

九井くんがイヌピーは元気？と聞いた声と被ってしまった。

「あ、ごめん。さっき乾くんと会ったけど相変わらず元気に仕事してたよ。」

九井『そうか。三途は元気過ぎるくらいだぞ。』

「マイキーと一緒なんだもんね？」

そりゃ元気だよな．．．と言いながら

結婚式の招待状を二通分差し出す。

「九井くんに会うと思ってなかったから手元にはないけどこれ三途とマイキーに渡してくれない？」