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家までまだ結構な距離はある。
このまま裸足で帰るのもいいけど、正直なにが落ちてるかわかんないしそれは避けたい。
かと言って片足で帰るのも足が死にそう。
いやでも、「乗る?」と言われても。
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目の前でしゃがんだ涼介が、振り向いた。
恐らくモタモタしている私に早くしろ、と視線を送りつつ。
A「頑張ればまだ履けるしいいよ。」
涼介「そしたらまた転ぶよ?」
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そう言えば借りた浴衣なのだから転んで傷をつけるわけにはいかない。
そう言われてしまえば、乗るほかに選択肢はなかった。
高校生にもなっておんぶなんてされると思わなかった。
壊れた下駄を片手に、涼介の後ろ姿をボーっと眺める。
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A「...いいの?」
涼介「なにが?」
A「どこか行く途中だったんじゃないの?」
家とは真反対に向かって歩いていたから出かけるところだったんだろう。
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まあそこで私がタイミング悪く出くわし、さらに転びそうになり下駄を壊したんだけど。
ああ、と呟いた涼介がレジ袋を渡してきた。
なんだこれは、と思いながら受け取る。
涼介「サッカー部で花火やろうってなったけどじゃんけん負けて、...俺がそこのスーパーまで花火買いに行ったらAに会った。」
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袋の中には花火といくつかのお菓子が入っていた。
ゆうくんが言っていた彼女とお祭り、とかではないのか。
A「え、ごめんね。みんな待ってるよね。」
涼介「別にいいんじゃん?今頃打ち上げ花火見てるでしょ。」
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確かにそろそろクライマックスに差し掛かる頃だろう。
A「本当にいいの?私もう歩ける...、」
ふと、立ち止まった涼介に首を傾げた。
涼介「...じゃあAも共犯者になって。」
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あすみ(プロフ) - mimuheysayjumpさん» 全部ですか?!めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます…!! (2019年9月27日 10時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - りいめろさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです( ; ; ) (2019年9月27日 10時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
mimuheysayjump(プロフ) - あすみさんの作品全部読ませていただいてるのですが今回もとてもキュンキュンしました!!次の作品も楽しみにしています!!これからも応援していまし! (2019年9月17日 23時) (レス) id: 7805199817 (このIDを非表示/違反報告)
りいめろ(プロフ) - はじめて、あすみさんの作品を読ませていただきました!とてもきゅんきゅんしました!続きが気になります!これからも頑張ってください。 (2019年9月13日 18時) (レス) id: 42530977bf (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - りぃささん» そうなんですね!コメントまでありがとうございます!茶道っておしとやかな女の子のイメージがあるのでいいですね! (2019年8月28日 14時) (レス) id: 2c865b7169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2019年8月6日 12時