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side 相澤 消太
目を覚ましてすぐに涙を流してそんなことを言う郁に夢見先生は眉をしかめた
夢「…そう簡単に死なせるわけないだろう
起きてくれてよかったよ、郁くん」
そう言って抱きしめた夢見先生に郁は何も言わず涙を流し続けるだけだった
郁は無意識に個性を発動させ翼を可視化すると翼は俺たちの方を向いていた
そして深く頭を下げたのだ
翼「…弟が、郁が、ご迷惑をおかけして
本当にすみませんでした」
翼は俺たちに謝罪の言葉を繰り返し、その声は苦渋の色が浮かんでいた
夢「翼くん…
君が悪いわけじゃない
ほら、頭をあげなさい」
翼「…俺たちの、俺のせいだよ」
夢「誰のせいでもないよ
誰が悪いわけでもな 翼「俺は！」…翼くん？」
翼「…俺が死んでも
_______________郁は大丈夫だと思ってたんだ
いつか傷が癒えて
いつか大切な人ができて
…いつかその傷を忘れられると思ってた
でも違った
その傷は日に日に広がって深くなって
でも郁は傷を治すんじゃなくて
もう傷つかないように自分を守って守って守って
殻にとじこもって人と関わることを辞めた
全部、郁のことをわかってあげられなかった俺の責任だ」
俺は何も言えなかった
郁がこうなってしまったのは紛れもなく郁自身の問題だ
だがさっきも見た通り、郁の心の負担は相当なものだった
翼は頭をあげると郁の方を向き、郁を抱きしめた
翼「…ごめん、ごめんな郁
俺はお前のお兄ちゃんなのに
お前に何もしてやれない」
苦しそうにそう言う翼に郁は急に涙を止めた
『…また僕に謝るの？翼
言ってたじゃないか
“お父さんもお母さんも翼も帰ってこない”って
だから謝らなくていいよ
そんなことしても戻ってこないならそんな言葉いらないしほしくない
…言葉なんて何の意味もないから』
郁は怒るでもなく悲しむでもなくそう言った
翼「…郁、俺以外にもお前の周りにはたくさんの人がいるよ
…家族が全てじゃない
学校の人たちに先生たちだっている
みんな郁と仲良くしようと『翼は』郁？」
『他の誰とも違う、誰よりも大切だよ
僕は翼がよかった
…翼は家族が全てじゃないって言ったけど
僕には全てだったよ』
翼「郁、聞いて
俺は家族がそこまで大切じゃないって言ってるわけじゃないんだ
ただ『わかった
これからはみんなと仲良くするよ
ヒーロー科に通ってヒーローになる』…え？」
『僕はこれから翼になる』
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ゆーゆ - 涙線ガバガバになりました…目がパンパンです()本当感動って感じの小説ありがとうございます… (2021年9月5日 2時) (
レス) id: 7bfda9e817 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 偽りの自分って感じじゃなくて、ただ二人で一人って感じがとても好きです。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 何故か泣いてしまっていました。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
囚人 - 俺、泣いちゃいました。更新頑張って下さい！楽しみにしてます (2018年10月27日 23時) (レス) id: 235e75e60a (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 45が抜けてますよ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 79e4fb54ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年7月8日 13時
