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side 相澤 消太
夢見先生の目は怪しく光っている
見せてあげましょう、ってなんだ
先「そんなに警戒しないでください
この子の…郁くんの夢、というか記憶ですね
それを見れば少しはこの子のこと理解できるんじゃないかと思います」
相「患者の個人情報は守秘義務があるのでは？」
先「これは情報漏洩ではなく必要最低限の情報提供です
私はこれ以上彼に苦しんで欲しくない
それだけですから」
そう言って頭を撫でる姿は本当の親子と変わりない
夢見先生は本当に幽辺のことを思っているように見える
再三悩んだ結果見せてもらうことにした
これから一緒に過ごすことになるのだし知っておいて損はないと思われたからだ
先「では、お手を拝借いたします
力を抜いて身を委ねてください」
先生の言葉に体の力を抜くとふぅと頭の中に映像が流れ込んできた
…家族で団欒をしている場面か
郁の両親とまだ幼い双子
母「ふふ、翼、郁
もうすぐごはんができるわ
今日は2人が好きなハンバーグよ」
翼「ハンバーグ！」
父「あはは！
お母さんのハンバーグは世界一だからな」
翼「うん！俺母さんのハンバーグが1番好き！」
『…』
父「どうしたんだ郁？
お腹でも痛いのか？」
『…お父さん
あっちで知らないおじいちゃんがずっと僕に話しかけてくるの
怖いよ』
父「大丈夫だよ郁
あのおじいちゃんは郁と仲良くしたいだけなんだ
だから怖がらないでお話してあげればいいんだよ」
翼「郁！泣くな！
怖いやつは俺が倒してやる！」
『うん！翼、ありがとう』
父「翼はお母さんの個性
郁はお父さんの個性を継いでよかったなぁ
仲良く半分こだぞ」
「『うん！半分こ！」』
母「ほぉら、もうできましたよ？
早くお席についてみんなで食べましょう」
「「「『いただきます」」」』
それは理想的な笑顔が溢れる幸せな家庭
この時はまだこの先の結末を誰も知らない
この幸せが崩れるなんて微塵も予想できなかっただろう
場面が変わった
次は嵐の夜だ
小学生くらいの郁と翼がパジャマ姿で映っている
郁は怖がって翼と手を繋ぎ、翼は郁を慰めているようだ
翼「大丈夫だよ、郁
もうすぐ父さんも母さんも帰ってくるよ
それより早く寝ないと母さんに怒られちゃうぞ」
『…翼、雷の音で眠れないよ
お父さんもお母さんも、いつもなら帰ってきてる時間なのに…』
あぁ、わかってしまった
この日は
翼「俺がいるから怖くないだろ？
もう遅いから寝よう」
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ゆーゆ - 涙線ガバガバになりました…目がパンパンです()本当感動って感じの小説ありがとうございます… (2021年9月5日 2時) (
レス) id: 7bfda9e817 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 偽りの自分って感じじゃなくて、ただ二人で一人って感じがとても好きです。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 何故か泣いてしまっていました。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
囚人 - 俺、泣いちゃいました。更新頑張って下さい！楽しみにしてます (2018年10月27日 23時) (レス) id: 235e75e60a (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 45が抜けてますよ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 79e4fb54ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年7月8日 13時
