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吉原の花が1輪 ページ1

『おはようござんす、焦凍』


にこりと笑うこいつは隣に住む吉原 東雲


焦「おはよう」


いつも通り返すと


『今日もおてんとう様が眩しいいい天気でありんす


そんなしけた面はよしなんし

せっかくいい顔なんでありんすから


もっとわっちみたいに笑いなんし!』


そう言って

俺の頰を横に伸ばして笑顔を作ろうとしてくる

中学までの道のりを他愛のない話で歩く


周りはしのに目を奪われている

いつものことで2人とも気にしないのだが


中3になった俺らの教室は進路の話で持ちきりだった


「なーなー!

吉原はどこ高いくかもう決まったか?

やっぱ雄英か士傑?」


教室に着くなりしのに話しかけて来た男

同じクラスだろうが名前は覚えてない

どうやらまた進路の話をしていたらしい

俺は先に席に着く

しのは昔から人に好かれる人気者だった

周りはみんなしのの話に耳をそばだてている



『おはようござんす、主さんら

で、わっちの進路の話でありんしたか?


ありゃ、言っておりんせんか?






わっちは高校には行きんせん』



その答えに誰もが固まる

毎回テストは上位で身体能力も群を抜いている

そして中性的な美しい容姿に人柄も良く

先生たちからも好かれる学校中の人気者

そんな奴が「高校にはいかない」?







焦「そんなこと俺は聞いてない」


急に立ち上がった俺に周りはビクリと驚いた

しのは驚いた顔もせずいつものように


『焦凍とはそん話はしておりんせんからね


聞かれたらそう言いんしたよ?』


タイミングが悪く担任が入って来たので席に着く

しのは俺の横で窓側の1番後ろだ

ピンと伸びた背筋に少し上がったままの口角

男だとは思えないような長く艶やかな黒髪


担任の話など耳に入らずただしのを見ていた

いつの間にか話は終わっていたらしく

気がつけばしのが席を立つところだった

先ほどの話を思い出しとっさに腕を掴み教室を出る


『ちょ、ちょいと待ちなんし焦凍!

腕が、い、たい…


離しておくんなんし!!』


しのの声で我に帰ると

ちょうど空き教室に入っていた

吉原の花が2輪→



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q2n3qbzuWwYqZsD(プロフ) - 続き見たいです♪ (2022年7月11日 21時) (レス) @page10 id: c07b904298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すえさん | 作成日時:2018年4月4日 22時

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