ベビーシッター部にスカウトされました

仲良し大作戦 ページ8

その後兄はここで少し双子と遊んで行くらしく

結局私も兄の希望でここに残ることに


だがそこで問題は発生した

まさかの数馬が父である兄を怖がるのだ

鹿島くんのフォローではないフォローで

日頃の悲しみと悩みが爆発したらしく

ポッキリと心が折れた兄を何とか説得し

仲良くなれるように遊ばせる


が



恒「たかいたか〜い！」


数「っねぇね！！」


『…』


恒「ぽっぽー

はいとうちゃーく！

乗ってく〜だ数「うっうっ！」！？」


お馬さんごっこ

数「たくまかえじでぇぇぇ！！！」


チャンバラ

数「う"ぅぅっ！！」



その結果


ズーーーーーーン

部屋の隅で体育座りしている我が愚兄


こちら側では鹿島くんたちも困惑している

そして私の膝には数馬が座っている

その姿を見て余計に落ち込む兄



とうとう諦めたらしく

メソメソと帰るというので兄を校門まで送る


だがここでもまさかの問題発生

マスクとサングラスをしていなかったせいで

ぶつかった女子生徒に狸塚恒介だとバレ

大騒ぎになってしまった

私もその波に飲み込まれ身動きが取れない

兄もとても困惑している様子だったが


「「パパー！！！」」


聞き覚えのある声に顔を上げると

鹿島くんと狼谷くんに持ち上げられた双子がいた

そして涙目で兄に帰らないでと叫んでいる

そのおかげで兄も双子たちのもとへ行こうとするが

そう簡単にぬけられる人の数じゃない


ピーーーーーーーッ！！


大きな笛の音が鳴り響きみんなそちらは注目する

そこにはお義姉さんがおり

半強制的に生徒たちを戻らせてくれた


やっと人混みから抜け助かったと安心していると

お義姉さんが事情を説明してくれた

何とも数馬が兄を怖がった理由は

最近見ていた兄の出演作が原因だったらしい

イチャイチャしだす2人を挨拶で遮る


『お義姉さん、こんにちは』


狸「育ちゃん

巻き込んじゃってごめんなさいね

恒介くんのことありがとう」


いつも通りニコニコしている義姉のおかげで

この問題も解決した


夕食は狸塚家に連行されたことは言うまでもない

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