どうか私を探さないで

捜索者 ページ2

今日は結婚3年記念日



ヒーローに休みはないため



急いで仕事を片付けて




あいつが好きなケーキを買った




結婚して3年



色々なことがあったが幸せだと思う





爆「…早く会いてぇな」




気がつけば口に出していて頰が緩む





だが

最近元気がないように見える



聞いても大丈夫しか言わないから


俺はそんなに頼りないのかと少し腹がたつ




マンションに着きエレベーターで最上階へ上がる


部屋のドアの前で立ち止まり


喜ぶあいつの顔を想像して一度深呼吸する





鍵を開け何事もないような顔を作って






爆「ただいま」





部屋の明かりは付いていない




いつもならすぐに駆け寄って

出迎えてくれるあいつの姿も見えない




なんの音もしない

部屋の中は静かで




それがとても怖く感じた



なんだか嫌な予感がする





すぐさまリビングへ入ると


あいつの姿はない、気配もない




部屋が荒れた様子もない


逆にいつも通りすぎるくらいで




どんどん心臓が大きく脈を打つ




(何だ？


どこ行ったんだ？


あいつ今日何かあるって言ってたか？)





心臓がどんどんうるさくなる




携帯に連絡しても


電源が入ってないとアナウンスが流れる




冷静になり周りを見渡すと



机の上にあいつの綺麗な字で書かれた


手紙が置いてあった

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