33_綺麗な顔 ページ45
ガタガタ… トンっ！
日付も変わり、誰もが寝静まり夢の中盤に差し掛かった頃。ある部屋から物音が聞こえた。
A嬢が帰ってきたのか？
俺はA嬢とは別の輩が来た時に備えて警戒心を強める。
ガチャ、キィィィ…
小さな音と共に部屋の扉が開く。中から出て来たのはやはりA嬢だった。俺は素早く開いた扉の外側へ入り込みA嬢から隠れる。
A嬢は周りを少し見渡してからサッと廊下へ出て、急ぎ足で何処かへ向かい始めた。
(何をそんなに急いでいるんだ？)
少し迷ったが、嫌な気配もしないのでA嬢を追うことにした。
しばらく歩くと何処かの部屋の前で止まり、またあまり音を立てないように扉を開け中に滑り込んでいた。俺も追いつき部屋の前まで行って掛札を見る。
(ここは…薬室代理？)
A嬢以上に音が鳴らないように気をつけながら部屋の中をのぞいて見る。するとA嬢は石のような物で何かを潰していた。
(ここからじゃよく見えないな。…いっその事、中へ入っちゃいますか)
そう開き直ると普通に扉を開け放つ。するとA嬢はハッとこちらを向き、潰していたものを後ろへ隠す。
俺はゆっくりとA嬢に近づく。
オビ「やぁA嬢。こんなに遅くに何をしているんだい？」
A嬢の目の前まで行き見下ろすような体勢になる。
A『…別に何も』
オビ「何もって事ないでしょう。何やら潰しているのが見えましたよ？」
A嬢は余程見られたくないのか潰していた物をマントの中に隠そうとする。俺はすかさずそれを奪い取り、もう片方の手でA嬢の腕を掴み逃げられないようにする。
オビ「嘘はいけないねぇ、A嬢。これは一体何だい？そしてさっきまで何処へ行ってたんだ？」
俺は笑顔を崩さず問いかける。A嬢は捕まえているので顔がよく見える。
(綺麗な顔だ。もっと笑えばいいのに)
A嬢は無表情を変える事なく俺を見返して来る。その視線は揺らぐ事を知らないかの様に真っ直ぐだった。
A『…貴方が知る必要はない』
オビ「いやいや、俺は主にA嬢の事を報告するっていう任務があるんでね。話してもらうまで離しませんよ？」
そして腕を握る力を強くする。細くて折れてしまいはしないかと心配になる。
A『…他の人に話さないなら話す』
挑戦的な目で俺を見ながらそう言う。
オビ「そうですねぇ。内容によりますけど」
俺も挑戦的に返す。
するとA嬢は少し考えてから話し始めた。
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オビ大好き(プロフ) - ルイさん» 感想ありがとうございます！楽しんで頂けているのなら良かったです。戦闘シーン、これからも入れていくつもりなのでご期待下さい！更新は遅いかもしれませんが、頑張っていくのでこれからもよろしくお願いします。 (2017年4月7日 18時) (
レス) id: d4e0814f04 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - とっても面白いです！いや〜戦闘シーンがハラハラ&かっこいいです！これからも頑張ってください！ (2017年4月7日 0時) (レス) id: 53cd8612df (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - まりねえさん» 感想、応援本当にありがとうございます。楽しんで頂けているのなら良かったです！コメントを力に頑張っていきますので、これからもどうぞ楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年3月24日 19時) (レス) id: fa9056f62c (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - とってもおもしろいです！ 応援しています。頑張ってください！ (2017年3月24日 16時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - ハルさん» 確かに主人公は自分の事を考えずに行動する事が多いですね。ここだけの秘密、その原因は主人公の過去が関係するそうです。後々過去の秘密もわかってくると思いますので、どうぞこれからも続けて、楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年3月22日 20時) (レス) id: fa9056f62c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クリオロ | 作成日時：2017年3月17日 13時
