11_流れる赤 ページ13
NOside
白雪「Aさん…?」
オビ「おいおい、冗談でしょ…」
大男の手下達に阻まれ助けに行けなかったゼン達の目に映ったのは、白雪に向かって振り下ろされた短刀の刃を素手で掴んでいるAの姿だった。
ポタポタ…
相当強く掴んでいるようでしきりに床に血が落ちる。
大男「お、お、お前何してるんだよ」
A『…その人を離せ」
大男「こ、こいつは人質なんだ!離さねぇ!」
A『……私は今、怒っている」
Aの一言で、大男は一気に引きつった顔になる。Aはそれを見逃さず、すかさず掴んでいた短刀を振り払い大男の腕の中から白雪を取り返す。
大男「おいまて!逃すか!」
大男はもう一度白雪を捕まえようと襲いかかってくる。
しかしAは予測していたようで鳩尾に殴りを入れダウンさせる。
白雪「ゼンっ」
白雪は、いつの間にか手下達を倒していたゼンの方へ走って行く。
ゼン「白雪っ!怪我はないか?」
ゼンは白雪の肩を掴みながら問いかける。
白雪「うん。私は大丈夫、Aさんが守ってくれたから。でもAさんが…!」
そう言いながら白雪は心配そうにAの方を見る。ゼン達もAの方を見ると、Aは扉から外に出て行こうとしている所だった。
オビ「ちょっとちょっと、そんな怪我したままで何処へ行く気?」
オビは慌ててAの元へ行き捕まえる。
A『…終わったでしょう。離してもらえませんか?』
オビ「いやいや、だから怪我!したままじゃ危ないでしょ。お嬢さんに見てもらったらどうですか?」
A『結構よ』
オビ「Aお嬢さんが結構でもこっちの主が結構じゃないんですよね〜」
オビはニコニコ笑いながらゼンの方を見る。するとゼンはAの方に近づいてきた。
ゼン「A、まだ聞きたいことが沢山ある。怪我の治療も兼ねて城に来てもらえないか?」
A『お断りします』
ゼン「…流石にそんなにきっぱり断られると傷つくんだがな」
暫くの間無言の探り合いが続く。そんな沈黙を破る者がいた。
ゴソゴソ… ダッ!
全「!?」
大男「死ねぇ!!!」
音のした方を見ると倒れていた筈の大男がまた短刀を持ち、近くにいたオビに襲いかかってきた。
オビ「!?」
気が緩んでいた中で突然起きた事により反応出来なかったオビ。
グサっ… グサっ バタンバタン。
オビ「あんた…!なんでまた!!」
ーー次へーー
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オビ大好き(プロフ) - ルイさん» 感想ありがとうございます!楽しんで頂けているのなら良かったです。戦闘シーン、これからも入れていくつもりなのでご期待下さい!更新は遅いかもしれませんが、頑張っていくのでこれからもよろしくお願いします。 (2017年4月7日 18時) (レス) id: d4e0814f04 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - とっても面白いです!いや〜戦闘シーンがハラハラ&かっこいいです!これからも頑張ってください! (2017年4月7日 0時) (レス) id: 53cd8612df (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - まりねえさん» 感想、応援本当にありがとうございます。楽しんで頂けているのなら良かったです!コメントを力に頑張っていきますので、これからもどうぞ楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年3月24日 19時) (レス) id: fa9056f62c (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - とってもおもしろいです! 応援しています。頑張ってください! (2017年3月24日 16時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - ハルさん» 確かに主人公は自分の事を考えずに行動する事が多いですね。ここだけの秘密、その原因は主人公の過去が関係するそうです。後々過去の秘密もわかってくると思いますので、どうぞこれからも続けて、楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年3月22日 20時) (レス) id: fa9056f62c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリオロ | 作成日時:2017年3月17日 13時