初対峙【松】 (ページ11)

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「いやぁ大活躍だったじゃんAくん！」
「ありがとうございます」

ボスと幹部2人を撃ち殺し、
僕は遼さんにベタ褒めされていた。

うーん、なんか複雑だ。

頭を一頻り撫でられた後、
この後は××を渡すだけなので、
再度僕は拘束された。

柳屋のシマの一室に入る。
ここが現場になるらしい。

「あ、八鳥～。僕これから別の任務だから、Aくんのことよろしくね」
「あぁ」

室内には八鳥さんが
ジュネラルケースを持って立っていた。

早く着いたせいかしばらく2人きりになった。

八鳥さんが僕の方をじーっと見てきていた。
なんだろう、と首を傾げると、
いきなりダンッと壁に叩きつけられた。

「いっ........！」
「余所者が。目障りなんだよ」

そう言って首元にナイフを突きつけられた。
両手を拘束されているため、
何一つ抵抗が出来ない。

鋭い目付きはやはり恐かった。

蹴られ、地面に叩きつけられた。

打った部分がかなり痛い。
本当にこの人の足技、下手したら
チョロ松兄さんより強いかもしれない。

胸倉を捕まれ、ナイフを振りかぶられた。

やばい、と思わず目を瞑った。

が、いきなり胸倉を離され
僕はその場に崩れ落ちた。

「_______何してんだよてめぇ」

聞き覚えのある声に顔を上げた。

そこには、如何にも不機嫌な
おそ松兄さんの姿と、
蹴り終えた体勢のチョロ松兄さんがいた。
あと、その後から
トド松兄さんも入ってきた。

八鳥さんは、恐らくチョロ松兄さんに
蹴り飛ばされ、壁際まで吹っ飛んでいた。

「チッ、ウチの事情に他所が手ぇ出すんじゃねえよ」
「はぁ........？ふざけんな、Aは俺らの」

八鳥さんにおそ松兄さんが
言い返そうとした所で、
柳屋のボスが入ってきた。

僕はなんとか立ち上がり、
体勢を整えた。

「まあまあ。さっさと取り引きをしようじゃないか」

ボスに手招きされ、
僕はボスの横に座った。
八鳥さんも。

おそ松兄さん達もソファに座る。

お互いにソルジャー数名は
後ろに立つことになった。

八鳥さんがジュネラルケースを机に置く。

「約束の品だ。持っていけ」

ボスがそう言うと、
トド松兄さんがジュネラルケースを
取り、自分の足元に置いた。

「........Aに手を出すな」
「手を出す？ .........あぁ、例えば」

グサッと、ボスが僕の太股に
ナイフを刺す。

「ッ～～.........！！」

「こういうの、かな？」

あまりの痛さに僕は声も出なかった。
ボスは微笑んでいた。