楓は最優秀者の証 ページ8
結果、ハリーにはこれが合った様だ。
ハリーがそれを握った途端、薄暗い店内は暖かい金色の光に包まれた。
「素晴らしい！なんとも穏やかな気持ちになりますな。」
次にシエルの番だ。
シエルもハリーと同じくらい悩まれ、ついにその時がやってきた。
「楓の木にセストラルの尻尾。Mr.ポッターと同じく28cmで驚く程振りやすい。」
シエルがそれを握ると、天井に星がキラキラと輝き、それは金の粉となって
ゆっくりとシエルたちに降り注いでいった。
やがてそれが消えると、オリバンダー老人がポツリと呟いた。
「なんと美しい… うむ、Ms.ポッターにはそれが合った様じゃな。神秘的な
美しさじゃ。」
2人はそれぞれ7ガリオンを支払って店を出た。
その日はハグリッドと合流し電車で帰り、ハリーとは1ヶ月後、キングスクロス駅で
10時30分に待ち合わせをして別れた。
シエルはグリフィンドール邸に帰ると、買った杖を繁々と眺めた。
ダークブラウンのそれは、持ち手部分に楓の葉の模様が彫ってある。
教科書は全て読んだ事のあるものばかりだったから予習は不要だし、やる事もないので
少し早いが荷造りをする事にした。
9月1日 朝
黒いシャツにピンクの花柄のスカートを履いたシエルは、キングスクロスにて
ハリーを待っていた。
「ごめん、待った？」
「ううん、今来た所。」
どこぞのカップルかとツッコミを入れたくなる挨拶をして、ハリーとシエルは
合流した。
お互いトランクや鳥かごを山の様に積んだカートを押して歩いてるので、何分目立つ。
9番線と10番線の間に来て、ハリーは立ち止まった。
「切符には9と4分の3番線とって書いてあるけど… どういう事だろう。」
シエルは少し悩んだ後、こう言った。
「9番線と10番線の間には柱が4本ある。という事は、3番目の柱に何か
あるんだろう。」
シエルは3番目の柱に手をつこうとして… すっ転んだ。
「ほげぇ！」
「シエル！」
慌てるハリー。
「何っだよ！チクショウ！」
怒れるシエル。
シエルの尊い犠牲により柱をすり抜けられる事が分かった。
「わぁ…！！」
柱を通り抜けると、赤い大きな列車が2人を待っていた。
空いているコンパートメントを見つけ、2人で乗り込む。
しばらくして列車の発車時刻になったのか、窓から顔を出して両親と別れを惜しむ
子供が目立ってきた。
「………… 」
「ハリー。」
黙り込むハリーにシエルが声を掛けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スタートゥインクルプリキュア☆ - コメントありがとうございます！初めていただいたのでとても嬉しいです！これからも投稿頑張るので応援よろしくお願いします。 (2020年9月13日 17時) (
レス) id: 78f0d52032 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白いです！これからも頑張ってください (2020年9月13日 12時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スタートゥインクルプリキュア☆ | 作成日時：2020年8月22日 17時
