Day3.休講 ページ5
主人公 side
｢はあ、こんなのいつまで経っても終わらないよ〜｣
今日は講義がないのでアメリカから持ってきた荷物の整理をしようとしたのだけれど終わらない！！！
お父さんも手伝ってくれるとか言っていたのに急用が出来たからごめんなとかLINEが入っていた、
なんて薄情なんだと思ったけど急用なら仕方ないよねって自分に言い聞かせて着々と荷物を運び続ける
一人は寂しいなと思いながら。
運び続け30分くらいでもうヘトヘトでとりあえず休憩·····と外の階段に腰を掛けた
｢Aさん？｣
声がした、この声は見なくてもわかる、きっと·····
｢川上さん？｣
｢そうやけど、こんな所で何をしてるん？·····｣
｢私の家ここの2階で·····今日荷物が全部届いたので荷物を全部部屋に運ぶのと部屋を片そうと·····｣
｢今まで一人でやってたん？｣
｢引越し会社の人が少し手伝ってくれてましたけど·····休憩行っちゃったし·····手伝ってくれる人·····いないので·····｣
なんでだろう、人前で泣くキャラじゃないのに涙が零れた
｢じゃあ俺も手伝う｣
｢え、川上さん、なんで？｣
｢俺はここの1階に住んでるから｣
｢知らな·····かった！！｣
｢俺は知ってたよ、今日確信できたなら尚更手伝いたい、ご近所付き合いってやつだよ｣
｢それでも手伝って貰うのは申し訳ないですよ｣
｢ええから、少しくらい手伝わせて？それに、泣いてるAさんのことほっとけるわけないやん？｣
そう言うと指で私の涙を拭ってくれた
それだけじゃなくて黒いIDOLと書かれたパーカーの袖をまくってトラックに向かって行った
涙を拭ってくれたり優しい人なんだなと思いつつ
こういうことをされるのが何故か初めてに感じられないのはなんでだろう·····
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作者名：しぇりー | 作成日時：2019年9月10日 23時
