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Day1.プロローグ ページ1
kwkm side
彼女が旅立ってもう何年経っただろう
俺はいつの間にか高校を卒業して
今日から地元を離れ東京で住むこととなる
｢じゃ行ってくる｣
｢気をつけんだよ｣
｢元気でなあ｣
家族は心配そうに見送るがまあ大丈夫だろう
｢まあそのうち帰ってくる｣
そう別れを告げ新幹線に乗った。
飛行機で行くという手段はあったが俺は高いところが得意ではないし、なにせあいつのことを思い出す
うるさくて、わがままで、
でも引っ込み思案でかわいくて。
会いたいって思っても会えないし
頻繁に取っていた連絡もいつの間にかつかなくなって思い出すだけ辛くなるだけだなと思って忘れるようにしていた。
東京駅に着き時間があったので本郷三丁目駅の近くにある新居に向かうことにした
東京は無駄に電車が多いし人が多いなあと思いながら丸ノ内線に乗りなんとか目的地についた
古いと聞いていたが全然ボロそうではないしむしろ自分にはオシャレ過ぎると思うほどに綺麗だ
俺に不釣り合い過ぎないか？と思いながら鍵を貰うために大家さんを待っていたとき。
階段を降りていく女性があいつに似すぎてて、あいつに見えてしょうがなかった
｢A·····｣
｢おーい川上くん、これ鍵ね｣
大家さんに声をかけられてやっと我に返った
そうだ。あいつがここにいるわけが無い
そう言い聞かせて部屋に向かった
そのときはまだ知らなかった
俺の知ってるあいつはもう存在しないことを
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作者名：しぇりー | 作成日時：2019年9月10日 23時
