恋の終止符

STORY 28 ページ29

ドンっ





私の手から衣装が落ちる。




急いで拾おうとしたそのとき、、





『いった、、、、』





踏みつけられる衣装と私の手。






美『あんた、なんでここに居るの？？』







グリグリと床に手を押し付けられる痛みが走る。







『私は三代目さんの衣装を届けにきただけです。』







悔しくてたまらないけどここでムキになったらまた何あるかもしれない。





我慢しなきゃそう思う。






美『さっさと消えろよ。うろちょろすんなよ。目障りなんだよ。』






美香さんの足を振り払い、衣装を拾い上げて走る。





涙が止まらない。なんで私こんな無様な姿なんだろう。




角を曲がろうとしたそのとき、トイレから出てきた人とぶつかってしまった。






泣いてるし衣装もぐちゃぐちゃ。






そんな姿で誰とも会いたくないよ。





亜『A？？？』




『亜嵐くん、、、、』




亜『なんで泣いてんの？？？』





亜嵐くんに聞かれるけど美香さんがなんて言えるわけがない。




『ちょっとヘマしちゃって、、笑』



亜『やっぱAはドジなんだな！』





って笑ってる亜嵐くん。





『美香さんのせいでこんなに崩れるなんて、』





亜嵐くんの顔を見るとマネージャー時代の思い出がふつふつと湧き上がってくる。



亜『ん？なんて？？』




幸い亜嵐くんには聞こえてなかったみたいで安心した。




『じゃあわたし急いでるし、！また！』





本当は亜嵐くんといっぱいお話したい。




だけど後ろから感じた刺さるような視線に耐える勇気はなかった。




私はここにいることも許されないのかな





龍友くんやみんなの笑顔をまた見ることも



許されないのかな？？

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