蜂蜜の愛の海に溺れています。【中原中也】 短編集

honey２１　[結婚式]前編　※やややっやさん ページ41

-やややっや様リクエスト有難うございます！









　大勢の炯々(けいけい)たる眼(まなこ)を集める中心で、

私達の唇は重なった。









　―――



　「おめでとう。ったく蛞蝓の癖して私より先に美人さんと結婚するなんて。」

　『びっびじ むぐ。』




　口を抑えられた私と、口を抑えている張本人、

　先刻誓いの接吻をした旦那さん ―― 【 中原中也 】 には青筋が浮かんでいる。




　「人の可愛い嫁さん口説くんじゃねぇ青鯖！！」




　ひゃー怖い怖いと太宰が云う。 完璧でとても達者な棒読みだね。





　『っ可愛い！？』

　私が話せるように手を退かしてくれた中也への第一声。





　キョトンとした顔をすると、私の頭の上に手を載せてニコッと笑った。





　【 Aは可愛いな。 】





　顔に熱が集まったのは云うまでもない。









-









　其う此れは、‥‥‥‥‥

　私が公認の中原性になった日。




　私、 桜花A と 中原中也 の

　 ――― 【結婚式】 ――― の話である。









　――――――――― 前日のお話 ――――――――――――








　時は夜。




　「明日は当日だな。」

　私の隣で横になっている中也は嬉しそうに云った。






　『そうだね。』

　中也は起き上がり私の顔を覗く。



　「ンだよ。‥‥嬉しくねぇのか？」

　その問いに驚いた私は跳び起きた。




　『な訳ないじゃん！！唯、その‥‥‥』





　――― 緊張する。









　向日葵の様な満面の笑みを浮かべると私を抱き締める。



　「‥‥可愛すぎんだろ///」


　『カッコ良すぎるよ中也。』






　顔を上げると、耳まで真っ赤に染まった中也が見れた。

　わ、‥‥幸せ。←

　いやぁ‥‥‥可愛い。←







　「今、可愛いって思っただろ？」



　ワントーン低くなったイケボさん。

　助けてください。 殺されますた。






　「緊張何か忘れさせてやンよ。」


　今日も中也は麗しくて危ない。









　接吻の雨が降り注ぎ頭がぼーっとしてくると、

　何時の間にか眠っていた。









　―――――――――――――――――――――


　もう少しで続編‥‥みたいな新作出します！！(短編集)

　太宰もだそっかな？




　現在、「蜂蜜のシリーズ化」 計画しています♪

　今後とも宜しくお願い致します。 ＠月瀬ゆうめ

後編→←honey２０　[耳攻め]　※さくらもちさん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す