夜の街に ページ2
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夜、焦凍は緑谷や飯田と別れたあと、夜風にあたりながら帰り道を歩いていた。
二人に会うのは二ヶ月ぶりだったが、変わりなく元気にやっているようだった。
高校生の時から話題性の高いA組だったが、高校を卒業したあとも、着々と功績と知名度を上げているようで、ニュースで見かける日も多くなった。
かくいう焦凍も話題性としてはトップクラスで、持ち前の判断力やヒーローとしての素質に加え、端正な顔立ちや目を引くルックスが年齢問わず女性に人気を博していた。
(明日からはまた仕事だ、今日は早く帰って寝よう…)
もうすぐ駅に着くという、その時だった。
「キャアアアア！」
「―――！」
穏やかであった夜の街に、突如として女性の悲鳴が響きわたった。
悲鳴を聞きつけてすぐ、ほとんど反射的に焦凍は声の方向へと走り出した。
駅の方向から、人々が混乱しているざわつきや悲鳴が聞こえてくる。
敵だ、と思った。
(――見えた！複数か…)
予想した通り、駅前に複数の敵が出現していた。
一体の敵が今にも女性に襲いかかろうとしているのを目に、まだ距離は離れていたが止むを得ないと咄嗟に焦凍は一般人を避けてあたり一面を凍らせた。
コスチュームも着用していない丸腰の状態であるが、しのごの言っている暇はない。
現場に到着すると、焦凍はすぐに応戦に出た。
通報からまだ時間が経っていないため他のプロヒーローの姿もまだ見当たらなかった。
「駅の反対側に逃げろ！」
一般人に避難の指示を促すと、巨大なバリケードを作るように焦凍は駅の片側を凍らせた。
駅の反対口に敵が進めないようにしたのである。
「プロヒーローのショートだ！」
「ショート！頑張れえ！」
炎と氷の両刀使いに、一般人はすぐさまプロヒーローのショートが来たということに気がついた。
敵も一般人を襲うことはこれ以上できないと判断したのか、攻撃の対象を一斉に焦凍へと定めた。
相手は複数であるが、突出した個性の敵も見当たらない。
難しい戦いではない、一気にカタをつけよう、と焦凍が氷結で一度に敵を捕らえようとした時だった。
「…！」
不意に目の前に広がった氷に、焦凍は視界を奪われた。
とっさのことに驚く。
瞬く間に氷結によって凍らされた焦凍を取り巻くようにして敵が近づいた。
敵の一人の手から氷結が広がっている。
ただの異形型敵かと思っていたが、人の個性をコピーする能力を持っていたらしい。
虚を衝かれた。
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紅茶(プロフ) - すみません、さっきので｢よろこんで｣を漢字にしちゃってました(;^_^A (2018年7月5日 16時) (
レス) id: 3a874cc5aa (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - コメントお邪魔します！｢バッドエンドも喜んで｣を読んでいて、轟君少し悲しいな…。とか思っていたので、新しい作品とても嬉しいです！続きを楽しみにしてます、頑張ってください！ (2018年7月5日 16時) (レス) id: 3a874cc5aa (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファン第1号になりました。更新楽しみに待ってます。頑張って下さい。 (2018年7月4日 21時) (レス) id: 45b1fffadb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月 | 作成日時：2018年7月4日 19時
