体調不良 ページ50
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体育祭の夜、1日の疲労が祟ってか見事に高熱を出したAは2日経った登校日になっても本調子に戻れず、泣く泣く学校を休むことになった。
部屋のベッドに寝転がり、脇に挟んだ電子体温計が鳴るのを待つ。
時刻は午前8時40分を過ぎた頃で、朝のホームルームでAの欠席に気付いたらしいクラスメイトから、次々と容体の心配をする内容の連絡がスマホに来ている。
出久A、体調どう?大丈夫?
Aんー、なんとか…
出久今日配られたプリントとか課題とか、今日の帰りにAん家に渡しにいくね
Aえ!申し訳ねえ…ありがとう友よ…
出久ん!家着く時また連絡するね
Aはいよー!あ、ねえ出久、勝己元気?
出久かっちゃん?特に変わりないけど…
出久に短く返信を打ち、Aはスマホをクッションへ向かって雑に投げた。
体育祭以降、情緒不安定になっていないか勝己の心配をしているのだった。
体温計が鳴る。
取り出して見てみると、やはりまだ微熱があった。
(体の芯まで冷えたのがいけなかったのかな…早く学校行きたい)
Aの家は両親が共働きで日中は家におらず、兄妹もいないため平日に学校を休むとなると家に一人ぼっちになるのだった。
スマホが鳴った。
また出久かなと手に取り画面を見る。
焦凍体調、どうだ
焦凍だった。
意外な相手に思わずAはガバッと起き上がると、相手に見られているわけでもないのに意味もなく乱れた髪を整えたりした。
焦凍体調悪いの、俺との試合がきっかけか?
Aやっほ!いやー、どうだろ!多分疲労が祟ったんだと思う
焦凍そうか…。無理させたみたいで悪かった
Aいやいや試合だったしね
焦凍はAとの試合を気にしているようだった。
焦凍から個人的に連絡をもらうのは初めてである。
文面からも滲み出る焦凍らしさに、思わず口元を綻ばせながらAはやり取りをした。
焦凍Aがいねえと教室が静かだよ。明日は来られそうか?みんな待ってる
焦凍の優しい言葉かけにAは何だか感動してしまった。
前々から見かけのイメージよりも優しいことはわかっていたが、体育祭で何かが吹っ切れてから、さらに人当たりがよくなったようだった。
―――
あっという間に50話に！
続編へ続きます。
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スカイ(プロフ) - コメ返してくれてありがとうございました！めっちゃ面白い...最高です！今後に期待します！ (2018年6月19日 20時) (
レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - スカイさん» 感想ありがとうございます！勢いで書きなぐっておりますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです＾＾ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 23b7097a95 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - 本当に好みのシチュです！完結まで絶対見ますねー (2018年6月17日 19時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2018年6月17日 16時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月 | 作成日時：2018年6月13日 14時
