戦闘訓練1 ページ5
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『おお〜！お茶子ちゃん、攻めたねえコスチューム！いや、これ言ったら百ちゃんもなんだけどさ！』
Aの明るい声に、お茶子はパツパツスーツんなった〜と恥ずかしそうに笑った。
午前中のごく一般の高校生としての必修の授業を終え、午後はいよいよヒーロー科独自のヒーロー養成に特化した授業へと入る。
オールマイト監修のもと行われるヒーロー基礎学では屋内での戦闘対人訓練を行うことになり、入学前から申請していた自分ならではのコスチュームをまとって生徒たちは嬉々として演習会場へと足を運んだ。
演習内容は至極シンプルで、ヒーロー組と敵組に分かれ、2対2の屋内戦行う。
ヒーローは核兵器の回収もしくは敵の捕獲、敵は核兵器の防衛もしくはヒーローを捕まえることが勝利条件となる。
対戦相手等はすべてくじで決めるのだがーーー
ゲッ、とAは思わず顔をしかめずにはいられなかった。
トップバッターが、緑谷麗日ペア扮するヒーローvs爆豪飯田ペア扮する敵に決まったのだった。
(えええええあいつら、まじか！！すっげえなこの確率でよりによって一番最初のライバルチーム引いたんか！！)
その場で頭を抱えて悶えたくなったが、なんとかそれは胸の中に押しとどめて、Aは涼しい顔を保つことに成功した。
昨日の様子からして、勝己の精神が出久のことで大きく揺れているのは一目瞭然だった。
Aが懸念していたのは、だんだんと明かされていく出久の個性に対して勝己がどう反応するかだったのである。
はじめはただの幼馴染だった。
本当にただの、近所に住む、仲のいい幼馴染だったのだ。
いつからこうなってしまったのだろう。
勝己の個性の出現。出久が無個性だったこと。個性の出現から、乱暴者のガキ大将にさらに拍車がかかったこと。無個性でもなお、出久が夢を諦めなかったこと。
ーーー出久を自分より弱い立場だと主張し続けることで、勝己が自分を保ち続けていたこと…。
様々な要因が複合的に密接に結びついて、いつしかこうした確執と不和を生んでしまった。
「いつまでも"雑魚で出来損ないのデク"じゃないぞ…、かっちゃん僕は…！」
ハッとしてAは顔を上げた。
いつのまにか、深い物思いにふけっていたようだった。
急いでモニターに目を走らせると、戦闘はもう始まっていて、地面に手をついた勝己に、出久が声を張り上げるところだった。
「"「頑張れ！！」って感じのデク”だ！！」
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スカイ(プロフ) - コメ返してくれてありがとうございました！めっちゃ面白い...最高です！今後に期待します！ (2018年6月19日 20時) (
レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - スカイさん» 感想ありがとうございます！勢いで書きなぐっておりますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです＾＾ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 23b7097a95 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - 本当に好みのシチュです！完結まで絶対見ますねー (2018年6月17日 19時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2018年6月17日 16時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月 | 作成日時：2018年6月13日 14時
