レスキュー訓練3 ページ17
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目を開けると、あたり一面に広がっていたのは大量の土砂に埋もれた電柱や民家だった。
「…A、立てるか」
名前を呼ばれてハッと頭上を仰ぐと、そこにいたのは轟焦凍だった。
他にA組の生徒の姿はない。
轟とともに、Aは土砂ゾーンに飛ばされたようだった。
土砂の感覚を足裏に確かめ即座に立ち上がると、Aは二人の前に立ちはだかる敵をキッと睨みつける。
「…わりィ、お前の個性ってなんだったっけ」
敵から視線は外さずに轟が言う。
『なんて言うのが一番しっくりくるのかわからないけど……独占欲、戦意喪失、もしくは思慕支配、かな。簡単に言うと特定の人の好意をコントロールできる個性ってとこ。ほんのちょっとなら人の個性もコピーできる』
Aの返答に、轟はハッと笑った。
初めて見る轟の笑顔だったので、Aは驚いて思わずその端正な横顔を凝視してしまった。
「面白い個性だな。あとでじっくり見せてくれ。とりあえずここは、」
轟の吐く息が、白く色付いた。
「俺が凍らす」
身を裂くような寒気があたり一帯を包み込んだ。
思わず目をぎゅっと瞑ったAの耳に、あたりが一斉に凍る音が響き渡る。
「わりィ、寒いよな」
肩に手が置かれ、耳元に寄せられた唇から轟の低い声が耳に響いた。
「ちょっとだけ我慢してくれ」
轟が自分から離れたのを感じ、恐る恐る目を開けると、轟の足元から伸びた氷の道筋が敵にまで達し、氷漬けにされた敵はすでに戦闘不能に陥っていた。
(これが―――)
雄英の推薦合格者、A組屈指の実力者の力か、と思った。
自分の個性も発動しないまま氷漬けになった敵たちに向かって、轟はそれをあざ笑うように口元を歪めた。
「子ども二人になさけねぇな。しっかりしろよ、大人だろ？」
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スカイ(プロフ) - コメ返してくれてありがとうございました！めっちゃ面白い...最高です！今後に期待します！ (2018年6月19日 20時) (
レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - スカイさん» 感想ありがとうございます！勢いで書きなぐっておりますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです＾＾ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 23b7097a95 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - 本当に好みのシチュです！完結まで絶対見ますねー (2018年6月17日 19時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2018年6月17日 16時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月 | 作成日時：2018年6月13日 14時
