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毎日見る彼の出で立ちは
日毎に妖艶に見えて
朝から俺の心拍数を上げる
“どんな人なのか”一方的な毎日の妄想は
突然現実を連れてきた
�犇杁泪椒織鹹篁澆琉�
次の駅で社内点検を行います
お急ぎのところ大変・・・��
車内アナウンスは途中で聞こえない
自分の心臓の音がどんどん大きくなる
俺は急いでメモ用紙を取り出し
連絡先を殴り書きして握り締めた
渡せますように
渡せますように…
いつもより長く感じる駅間に
目を閉じて停車を待った
願いを込めて停まった瞬間に目を開ける
・・・
そこに彼の姿はなかった…
血の気がさっと引いていくのがわかる
この勇気はもう出せない、とすら思う
それくらいの覚悟だった
混み合う車内で
力が抜けて今にも崩れ落ちそうだった
乗降で人が入り乱れる瞬間
ぐっと腕を掴まれた
視線をあげると…
「えっ…」
「大丈夫…ですか？」
「はい、いや、あの…だって…」
「電車ここで停まるっていうから…
話せると思って…乗り込もうって…
ドアの前でソワソワしちゃった…」
少し緊張が解けてふふっと笑顔になる
こうやって笑うんだ…
初めて聞く声
魔法にかかったように時間が止まった
思ったより声が高いけど
思ったより背も高いけど
思ったよりいい香りがするけど
思った通り笑顔の素敵な人だった
「は、初めまして…」
「はい、初めまして…」
「あの、腕…」
「あ、ごめんなさい！」
腕に触れる手が解かれ
少し肌寒くなった気がした
そして
止まっていた時間を
無機質なアナウンスが現実へ引き戻す
�犲卞眦生，�終了致しました
安全が確認できましたので間もなく…��
「あ、やば…降りないと」
「ま、待って、これ…」
強く握りすぎて
少し湿ってしまったメモ用紙
恥ずかしかったけれど
絶対連絡するって
満面の笑みで受け取ってくれた
受け取ってくれたけど…
その日、連絡は来なかった
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作者名：飛飛
| 作成日時：2019年2月25日 14時
