あっしゅぼーい

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藤ヶ谷さんと話した直後の玉がこれから来るっていうから意味もなくお湯を沸かす
うちに茶葉なんてあったっけな…
藤ヶ谷さんとこにはあったけど…とそこまで思って湯沸かしポットの電源をoffにした




信じるための思い出や言葉が俺達にはまだまだ少なくて…
なのにこんなに心が求めてしまう
やっぱり俺も会って話がしたい
それがどんな結果でも…




間もなくコンビニの袋をぶら下げた玉がインターホンを鳴らす
玉にも甘えてはいられない、ちゃんと言わなくちゃ…自分で確かめるって…




「やほー」




「おう、ごめんな、なんか…巻き込んじまって…」




「俺が自分で巻き込まれに行ったからね」




ははっと笑う玉に俺も自然と口角が上がった




「ミツ、夕飯食べたー？コンビニのおにぎりとかだけど適当に買ってきたから食べよ？」




正直食欲もなくてろくに食べてなかったから、少し何か胃に入れなければと思っていた




「わりぃな、サンキュ…何あんの？」




「んとねーツナマヨとねー明太子とねーお赤飯とねー…」




「赤飯！！……がいい…」




「ん？あそ、はい、じゃこれねー」




丸型のおにぎりをコロンと渡され、思わずじっと手元を見て、徐に椅子を立つ
沸きかけていたポットにもう一度電源を入れた
棚の引き出しの奥に前に母ちゃんが送ってきてくれたティーパックがあった




「玉っ…お茶…あったかいの……いる？」




「ん？俺つめたいのがいいーつか自分のあるからいいやー」




「お、おう…」




ただ藤ヶ谷さんの真似っ子をしているだけなのになんでこんなに心臓が騒がしいんだろう…
湯のみなんてないから、マグカップにお湯を注ぎティーパックを沈めた




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