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照史side



「照史さぁん?わたし、仕事好きなんです〜

だけど、辛いんです〜

今日も助けてぇ〜って思ったんですけど、

誰も助けてくれないから、頑張ったんです〜

褒めてもらえるし、自分の存在意義がわかるし、

好きなんです…だけどつらくて…」



そう呟くように話し始めると、福ちゃんたちが奥に消えていった。



「Aちゃんはよう頑張っとるよ。

毎日さ、深夜に帰ってきて、

きつい仕事も辞めずにやって、

そんなんすごいに決まってるやんか。

Aちゃんは頑張り屋で、

努力家で、1人でも頑張れるって顔しとるけど

ほんまは寂しがりやなんやろなって。」



ボロボロ涙を流しながら俺の話を聞くAちゃん。



「…そんなこと……」



「なくないで?

俺はAちゃんが頑張っとるのみて

頑張れとるし。

この前も言うたやん?

同志やと思ってるって。

そう頑張れる奴って、そうそうおらんで?

Aちゃんならどんな世界でも

頑張れるんやろうなって思うわ。」



少しずつ本音を出していく。



いますぐにでも言ってまいたい。





「…好きですぅ……わたし照史さんのこと…」



そのまま俺の肩にもたれかかって眠ってしまったAちゃん。




「えぇ……」



言い逃げはずるいって。



なあ、その好きは、どんな好きなん?



俺と同じ気持ちなん?



Aちゃんを抱きかかえて福ちゃんの店を出る。



「またおいでね。今度も2人で」



そう笑顔の福ちゃんと女将さんに見送られ、Aちゃんを起こさんように車に寝かせる。



目からは静かに涙が流れる。



「ほんまに頑張りすぎやって…」



Aちゃんを支えるのは俺じゃあかん?



ずっとそばにおってほしい。



明日の朝、そう伝えることを決めた。

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ちい(プロフ) - みなみさん» そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年12月3日 18時) (レス) id: 1ec6f62748 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続き、楽しみにしています。 (2018年12月3日 15時) (レス) id: 999b3498fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちい | 作成日時:2018年11月24日 21時

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