ねぇ、こっち向いて (ページ34)

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エ「…ふーん、よかったじゃん？」

一部始終を話すと、

エイジくんはあんまり興味無さそうに、でも優しい目でそう言ってくれた。

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『気遣いできるしかっこいいし服のセンスとかもいいし、悪い所ないよ』

エ「随分ベタ惚れだね」

怜「もうさ、デート誘っちゃえば？」

『早くない…？』

怜「だってもうすぐ夏休み入るよ、試験期間終わったらすぐ」

『そうだけど…

誘ったら、好きですって言ってるのと同じじゃない？』

怜「そんなことないでしょ。

気になるから誘ってみたけど、ずっと一緒にいたらなんか違った、とかもあるだろうし」

『そっかぁ…

えー、夏休み誘いやすいとしたらどこかなぁ？』

怜「夏祭りとか？」

エ「絶対花火だろ、他にないでしょ」

怜「あ、いーじゃん。花火」

『この辺で花火大会ってあるの？』

怜「あ、なんかこの前駅でポスター見たよ。

ちょっと待って、ググる」

来月の20日、乗り換えなしで何駅か行った場所の川辺で県内最大の花火大会があるって、

怜が教えてくれた。

好きな人と花火大会、人生で一度くらいは行ってみたい。

でも、恋愛経験の浅いあたしには

誘うだけで相当ハードル高いなぁ…

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