ねぇ、こっち向いて (ページ4)

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今日は午前中しか授業を取ってなかったから、終わって早々に帰ろうとしてたら

後ろからドタドタと慌ただしい足音が追いかけてきた。

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リ「A！A！ちょっと待って！！」

振り返ると、息を切らしたりっくん。

『どうしたの笑』

リ「ちょっと、頼みがあるんだけど…時間ある？」

『うん、もう授業終わったし全然暇』

りっくんは「ほんと？よかったぁ…」って言いながら荒い呼吸を整えて、ポケットから小さな紙を取り出した。

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リ「僕の家に行って取ってきてほしいものがあるんだけど…これ、家の住所とエントランスの暗証番号ね」

『え…、うん？』

そこには小さな文字で住所と数字が書いてあった。

リ「今家にみっくんがいるから、僕に忘れ物とってきてって頼まれたとか言えばたぶん伝わるから！」

「リクヲー？はやくー」って声がして、りっくんは焦ったように一瞬後ろを振り向いた。

『…うん、わかった』

リ「急にごめんね、ありがとう。

ちょっと次の授業単位やばくて休めないから…行くね！なんかあったらLINEして！」

って言いながら走っていっちゃった。

…と思ったらもう1回戻ってきて

「その紙どっかで落とさないように、着いたらみっくんに渡してね！」

って叫ぶ。

頷くと、今度こそ本当に行ってしまった。

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…ところで、“みっくん”って誰？

りっくんが“アバンティーズ”のメンバーさんたちとシェアハウスしてるって話は前に聞いたけど

何人いるのかも知らないし、

みっくんがどの人なのかわかんないかも。

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