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そ「本を選んだはいいけど、めんどいのはこっからだよね」
借りてきた本を興味無さそうな顔でペラペラめくるそらくんは、
今あたしの目の前に座ってる。
近くで見ると、目が大きくてキラキラしてて、髪も艶があって、
あぁ、やっぱりかっこいいなって思う。
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『あたし、パソコン持ってないんだけど…レポートって手書きじゃダメかな？』
そ「うーん、どうなんだろ…
あ、スマホでWordできるよ」
『え、ほんと？』
そらくんに教えてもらって、
Wordのアプリをインストールした。
『え、すごい！教えてくれてありがとう！！』
そ「Androidだから無料なんだね、いいなぁ」
これどうやって使うの？って聞くと、
自分のスマホを見せながら、題の入れ方とか改行の仕方、レイアウトを細かく教えてくれた。
『…文字数ってどこで見れるの？』
そう聞いたら、「うーんとね」って言いながら
そらくんは少し身を乗り出して、あたしのスマホに指を伸ばしてきた。
え……近い。
男慣れしてない上に、比較的パーソナルスペースが広いあたしは少し戸惑った。
あたしが距離取りすぎなのか、
これが普通…？
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その後は、お互いの高校とか地元の話をしてたら花が咲いて、
結局レポートは一文字も進まなかった。
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お化け屋敷が苦手って武勇伝を話したら、
「一緒に行ってみたい」とか、
そんな軽く言えちゃうんだ…
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でも、そらくんは人懐っこくて優しくて
あたし、やっぱり好きかもしれない。
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作者名：naco | 作成日時：2018年12月21日 5時
