ねぇ、こっち向いて (ページ27)

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エ「で、付き合いたいの？」

『うーん…まだわかんない。

けど、もう少し知りたいから…』

エ「デート？」

『いや、そこまでは…』

エ「じゃあ普通に次の授業で話しかけてみれば？」

『もうグループ活動終わったから厳しい…』

エ「いーじゃん別に。

帰りとかに話しかけにいって流れで一緒に帰ったりぐらい、簡単じゃね？」

『無理。絶対無理。』

エ「Aってもしかして、相当奥手？」

『…たぶん。

てかあんまり好きな人とかいたことないから』

エ「あーでも男苦手って言ってたしなぁ…

そういうAが選んだってことは相当いい奴なのか。えー気になる。今度いたら教えてよ」

『いたら、ね』

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エ「LINEは？交換した？」

『…一応』

エ「じゃあさ、レポート一緒にやろうとか誘ってみれば？

みんな普通に友達とやってるから、それなら不自然じゃないと思うけど」

『あー…確かに』

エ「それならいける？」

『…かも。』

エ「今、俺の前でそいつにLINE送っとけば？

お前のことだからどうせ家帰ったらまた悩んで送れなくなるでしょ」

図星。

どうしてエイジくんはあたしのことそんなにわかるんだろう…

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「○○のレポート、テーマ決めた？」

それだけ、そらくんに送った。

結局エイジくんは２時間くらいあたしの話に付き合ってくれて、

…なぜか、奢られてしまった。

こっちが奢るはずだったのに。

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「いい話聞けたから」って全金額出そうとするエイジくんを止めようとしたら、

「甘えるの下手な女はモテないよ」ってまた言われた。

エ「その代わり、もしお前ら付き合えたらお礼に焼肉奢れよ〜」

ひらひら手を振って、エイジくんとは駅で別れた。

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