雨夜の星 *Birthday present* (ページ44)

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埋まっていくパズルページ44

雲一つない青い空

目の前に広がるエメラルドグリーンの海

A「ご飯できたよ^^」

「おふっ、うまそー」

散々マネから文句を言われながらも
再会から半月後にもらえた1週間のオフ。

映画の打ち合わせも迫ってたけれど、
監督にAとのことを話したら涙しながら聞いてくれて、この旅行も快諾してくれた。

海と空しかない…ってくらいのこの土地で、
離れていた時間という名のパズルを埋めている。

ついさっきまで青い空だったのに…一変

A「ひゃー！！」

「おわっ、早く入ろ！！」

突然のスコールに二人ともずぶ濡れ。

急いでコテージに戻り、
一先ず、軒下にあるベンチに腰掛けた。

A「シャワー浴びたみたいだね！
わっ！ユチョン……くふふふっ」

「ん？なに笑ってんの？……あ」

窓に映る自分の髪型に驚く。

河童……。

「…」

A「ごめんっ、てば。ぷっ…くくっ」

腹抱えてまで笑いすぎだっつーの。

…まぁ、Aが笑ってくれるならいいか。

再会した頃と比べて笑顔が増えたA。

その笑顔をいつまでも傍で見ていたいと思う。

A「なんか思い出すなぁ…」

「ん？」

A「ユチョンと初めて出会った日のこと。
確かこれくらい強い雨だったよね？」

「あぁ、そうだったな。
オレ…あの時のミルクティの味覚えてるよ。
なんとなく、Aみたいだなーって」

A「えっ、私？」

「そぉ。優しくて、あったかくて、甘くて」

A「おいしかった？笑」

「すっげーうまかった！」

A「もぉ」

「ふはっ」

準備してくれたごはんは台無しになっちゃったけど

二人で過ごす何気ない時間がこの上なく幸せだ。

そうしてるうちに雨が上がって

再び太陽が顔を覗かせた。