雨夜の星 *Birthday present* (ページ37)

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誓いの言葉ページ37

A「ありがとう。
すごく嬉しかったよ」

「でも結局、言ってくれなかったじゃん…」

A「あれからすごく悩んだの。
やっぱり二人の赤ちゃんだから…」

「…」

A「でもこのこと話せば心配するでしょ？」

「当たり前だろ！」

A「…それがやだったの。この先どうなるか分からない病気を抱えた私のことで負担をかけたくなかった」

そんなこと…

「…結婚てさ、」

A「…？」

「健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、
悲しみの時も、富める時も、貧しい時も、

これを愛し、敬い、慰め、助け、死が二人を分かつまで寄り添い、愛を誓う…」

A「…」

「何があっても、二人で乗り越えていくことだろ？
結婚って。違う？」

俯くA。

「少なからずオレはそうだよ？
何があってもAを守りたい。離れたりしない」

A「……っ」

ポタポタ涙を落とすAに気づき、引き寄せる。
胸の中で漏れる嗚咽。

不安でいっぱいで、本当は頼りたかったはず。
こんな決意をさせてしまったのはオレだ。

そんな自分が腹立たしい。

「泣かないで…」

背中をゆっくりと撫でる。

A「ご、ごめ…ごめんね」

「いいよ…もう、いいんだ」

Aがここにいる。
それだけでいい。

「Aも辛かったよな。
オレこそ…そばにいてあげられなくてごめん」

A「…ううん」

「オレさ、Aがいることが当たり前になってた。
だから兵役でAが離れていっちゃうんじゃないかってずっと怖くて。だから言えなかった」

A「うん」

「それが余計に不安にさせることだって分かってたのに。Aの手紙を読んで、すごく後悔した」

A「…」

「会いたくて家にもカフェにも行ったけどもう君はいなくなった後で…後悔したまま入所したんだ。
何とか1ヶ月の訓練を終えて、ヒョンとジュンスに
会ったんだけど、まさかそこでAが死んだ事を
聞かされるなんて思いもしなかった」

A「…ん」

「死んだなんて、簡単に信じられるわけないだろ？
だからジュンスに頼んだんだ、代わりに確かめてきてって。兵役中は出国できないから。
……結果は、最悪だったけど」

ルミコさんから聞いた、君が眠るこの場所。

墓石に名前があったってジュンスから聞いて
死んだということを受け入れるしかなかった。

今思い出しても辛い。

「…だけどAはここにいる。
どういうこと？」

君の瞳がさらに揺れる。