雨夜の星 *Birthday present* (ページ11)

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後ろ姿ページ11

電話の最後、
ヒョンに言われた言葉が頭に浮かぶ。

JJ『その、ミウちゃんて子に言われたこと、
信じてみない？』

“またあえるからだいじょーぶだよ？”

“またあうときまでげんきでね！ばいばーい♡”

前者はA、後者はミウちゃんとってこと。

どう、信じればいいのかな…

結局、その日は眠れない夜を過ごした。

・

・

「みなさーん、久しぶりっスね～。
元気にしてましたか？」

(ファン)＼＼はーい！！ユチョンはー？//／／

「みなさんのおかげで充実した2年でした。
待っててくれてありがとうございます」

(ファン)＼＼おかえりー！！//／／

「ふはっ(笑)
でも昨日はなかなか眠れなかったんスよね。
今日が楽しみすぎて～」

(ファン)＼＼昨日なに食べたのー？//／／

「いつものラーメンを食べに行きました。
みなさん聞かなくても知ってるんでしょ？(笑)」

(ファン)＼＼ジェジュンに先越されたやつ！//／／

「そうそう。って、それも知ってたんだ(笑)」

2年ぶりのファンミーティング。

緊張したけど、やっぱ楽しい。

ファンと一緒に楽しむこういう時間を

もっと大切にしたい、と思う。

今回特に会場の配置を変えてもらってたから

客席がかなり近く、後ろの人の顔もよく見える。

逆を言えば、

みんなからもオレがよく見えるってこと。

オレからのサプライズってことで(笑)

終盤にさしかかり、

トロッコで会場を一周した。

ボールも撃ち終わって、

ステージに戻ろうとした時、

見つけちゃったんだ、ミウちゃんの後ろ姿。

ポニーテールにピンクのポシェット。

昨日と同じ格好だったからすぐ分かった。

…一緒にいるその女性は誰？

歌いながらも目が離せないでいると

彼女は、ファンのみんなが総立ちの中で1人席に座ったままだった女性の頭を撫でて抱きしめた。

オレを慰めてくれたのと同じように。

ずっと俯いたままのその女性。

薄暗い会場と、トロッコの軌道から遠いその場所。

結局、顔を見ることはできなかった。

…Aなの？

スタッフに頼んで確認してもらうつもりだった。

けどトロッコからステージに戻った時には

すでにその女性の姿はなくて。

Aかどうかも分からないし、

また幻だって言われるに決まってる。

けど幻でもいい。

それでもいいから、

君に届くように、

心を込めて最後の歌を歌った。