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臣「 そんなの信じて泣いてたのかよ(笑) 」
「 笑わないでよ!こっちは真剣に! 」
臣「 悪かったって(笑) 」
「 (ムスッ) 」
臣「 ごめんごめん。
だけど、健ちゃん帰ってこないと思うよ 」
「 え、なんで? 」
臣「 リリアの家で爆睡 」
「 え?うそでしょ!有り得ないんだけど 」
臣「 今日のところは観念して寝ることだな 」
「 ケーキ … 」
臣「 もう夜中だぞ 」
「 分かってる 」
臣「 腹減ってんなら冷蔵庫でも漁ってこい 」
「 そういうことじゃない 」
臣「 は? 」
「 健ちゃんは毎年欠かさず作ってくれた。小さい頃にある本が好きでそれに出てくるクリスマスケーキそっくりに作ってくれたんだよ?すごいでしょ 」
懐かしむように話すAは … 愛おしい
「 それに今は皆がいるけど前はずっと健ちゃんと2人だけだったから、楽しみなことってクリスマスと誕生日くらいだった 」
臣「 ふーん 」
「 だから私にとってクリスマスケーキはすごく重要で … そう。重要なの 」
瞳は真っ直ぐで純粋でこっちが目を背けたくなる
臣「 それ健ちゃんに伝えとくよ 」
「 えー!やめてよ、恥ずかしいじゃん! 」
臣「 真っ直ぐな気持ちは大事 」
「 真っ直ぐって? 」
臣「 変わらない、揺るぎない … そんな気持ちだよ 」
「 ふーん、難しいね。眠くなってきちゃった 」
臣「 こっちは大事な話してんのによ。それならさっさと寝ろ 」
「 変な話するから眠くなるんだよーだ! 」
臣「 お前、そんな口叩いてると帰るぞ 」
「 あ … それだけはご勘弁を。 」
臣「 それなら黙って寝ろ 」
「 はーい 」
俺の横から立ち上がりベッドに横になる
「 臣、おやすみ 」
臣「 ん 」
疲れていたようですぐに寝息が聞こえた
俺もソファから立ち上がり、ベッド脇にしゃがむ
Aは心地よさそうにスヤスヤ眠ってる
その無防備な顔を眺めると胸が苦しくなんだよ
鈍感だから、ぜってぇ気付いてないよな
臣「 何で … 直人さんなんだよ、なんで … 」
天窓を見上げると俺の想いとは裏腹な鮮やかな星空が滲んだ
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直人大好き - このお話し読んでいてとても素敵な話しでした。でもやっぱり主人公と直人さんが一緒に成って欲しいです。更新頑張って下さい。又続きが読めるのを期待してます。 (2018年9月29日 9時) (レス) id: 686629670a (このIDを非表示/違反報告)
優人(プロフ) - 小麦さん» 本当ですか?ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りです(^^)小麦さんの為にも更新頑張りますね! (2018年3月4日 3時) (レス) id: 78c0e6a77c (このIDを非表示/違反報告)
小麦(プロフ) - ずっと楽しみに待ってました!!このお話とっても好きです!更新頑張ってください(^ ^) (2018年2月28日 8時) (レス) id: 896866d73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優人 | 作成日時:2018年1月24日 1時