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頭がぼっーとする中、目をゆっくり開く
目を開けると見えたのは白い天井
窓からは満月の光が注ぎ、幾つかの星が瞬く
頭の整理が追いつかないが
ベッドに横たわってる自分の体を起こす
「 … よいしょっ 」
そうして見えた景色は真っ白い壁。
つまり病院だということ
頭をベッドに埋めてる健ちゃんが脇にいる
それに …… 剛典さん、?
なんで、剛典さんまで
健「 ん … 」
片手で頭を掻きながら伸びをする健ちゃん
健「 え 」
「 健ちゃん 」
健「 本間にお嬢か、? 」
「 なに、その質問(笑) 」
健「 目が覚めたんやな!看護師さんに知らせてくる! 」
そう言ってドタバタと病室を出て行った
その物音で目を覚ましたんだろう、剛典さんが起き上がった
剛「 … Aちゃん … 良かった 」
すごく安堵した表情で見つめられる
「 何で剛典さんがここに、? 」
剛「 心配だったからに決まってるでしょ 」
もっと核心に迫った質問を投げかけようとしたが廊下から健ちゃん達が入ってきた
隆「 目が覚めたんだね 」
久しぶりに見た、隆二先生だ
「 隆二先生!ご無沙汰してます! 」
隆「 俺はご無沙汰じゃないけどね(笑)どこか痛い?視界がぼやけるとか手足が痺れたり 」
「 特にありません 」
隆「 分かった。すぐ検査に移りたいところだけど今は夜だから明日にしよう 」
「 分かりました 」
隆「 寝れないかもしれないけど、ベッドで安静にしててね 」
「 はい 」
隆二先生は私の頭を軽く撫でてから部屋を出て行った
やっぱり、かっこいいな
幼心に思った憧憬は間違ってはいなかった
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作者名:優人 | 作成日時:2017年8月10日 1時