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水族館から一夜明けた日中
私は部屋にいた
昨日のことを思い出すと辛い
何が1番辛いかって、直人さんの表情。
よく分かんないけど
眉間にシワを寄せて目尻が下がってた
その顔で私達ふたりを見てた
まさかあんな所で会うと思ってなかったし
臣が名前を呼ばれた時点で聞き覚えあるなって思った。
なによりその後の美香さんの、臣に乗り換えたという言葉に絶句した
確かにそう思われても仕方ないかもしれない
でも、それが1番思われたくない人に聞かれた
私が臣に対して抱いている感情は直人さんとは別なものだから。
これは今も昔も変わらない事実
益々、直人さんに嫌われたかな。
なんて思うと胸がキシキシ擦れるように痛い
健｢ お嬢 …？ ｣
" ガチャ "
健｢ また顔色悪くなってんちゃうか？ ｣
｢ 大丈夫だよ ｣
健｢ ほんまかいな。スープ入れてきたで ｣
｢ あ、コーンスープ ｣
健｢ お嬢は昔っから好きやもんな ｣
｢ うん、ありがと ｣
健｢ もう少しで冬になるな〜 ｣
｢ 早いね ｣
健｢ 今年は雪降るとええな ｣
｢ 雪さんに初めまして出来るといいなー ｣
健｢ きっと出来るって ｣
｢ そうかなー？ ｣
健｢ せや！雪見たいんやったら別荘行ったらええやん ｣
｢ 別荘って？ ｣
健｢ 確か、旦那様の幾つかある別荘の中に山奥にあるのがあった気がすんねん ｣
｢ 何で健ちゃんがそんなの知ってんの？ ｣
健｢ 前に話されたんよ。
冬になると雪が積もって一面雪景色やって ｣
｢ すごいね、一面か〜 ｣
健｢ どや？行きたくなったやろ？！ ｣
｢ うん！めっちゃ行きたい！ ｣
健｢ 岩田さんとでも行ってき？ ｣
｢ 岩田さん？ ｣
健｢ 優しそうやし、お嬢のこと一番に考えてくれそうやん ｣
｢ それはそうなんだけど、健ちゃんとでも良いじゃん ｣
健｢ 俺と行ったとこでつまんないやろ(笑) ｣
｢ 絶対楽しいもん ｣
健｢ そか？せやったら皆で行きたいなー？ ｣
｢ そうだね、リリアとか天音とかも！ ｣
健｢ 楽しみ増えたか？ ｣
｢ うん！ ｣
明るく眩い光がさせばさすほどに
闇の深さと色が濃くなっていく
このままで、光は闇に勝てるのだろうか
直人さん。ただ、会いたいよ。
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作者名：優人 | 作成日時：2017年8月10日 1時
